2010年11月29日 毎日新聞
北朝鮮砲撃:実戦的な訓練実施 米韓合同軍事演習2日目
【ソウル松井豊】北朝鮮による延坪島(ヨンピョンド)砲撃事件を受けた米韓合同軍事演習は2日目の29日、黄海上で、米原子力空母ジョージ・ワシントン艦載機などによる敵機迎撃など実戦的な訓練に入った。韓国の李明博(イ・ミョンバク)大統領は同日、ソウル市内の米韓連合軍司令部を訪れ「米韓両軍が堂々とした軍事演習を進めていることは、北朝鮮に対し大きな圧力になっている」と述べた。
一方、29日付の朝鮮労働党機関紙・労働新聞は演習について「空母まで動員してわれわれを侵攻するための戦争演習を展開するのは、彼らの北侵企図と好戦的正体を如実に表すもの」と非難したが、北朝鮮軍はこの日、目立った動きはしなかった模様だ。
韓国軍当局によると、29日の演習では他に、米韓両海軍のイージス艦計4隻が通信訓練を実施。敵機が空母やイージス艦に攻撃を加えたことを想定した訓練もあった。また地上監視用の米軍偵察機が出動して、北朝鮮軍の海岸砲や地上砲の動向を探知し、地上基地に連絡する訓練も行われた。
米韓連合軍のシャープ司令官は「今回の演習を通して米韓の防御能力が向上した。李大統領の司令部訪問は、米韓同盟の重要性を十分に理解していることを内外に向けて示す強力なメッセージとなった」と強調した。
毎日新聞 2010年11月29日 20時43分(最終更新 11月29日 23時30分)
http://mainichi.jp/select/world/news/20101130k0000m030067000c.html