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2010/11/26

【延坪砲撃事件】 「米国と同盟国は、金正日(キムジョンイル)総書記の危険な行動をやめさせる責任を中国に負わせるべきだ」ーワシントンポスト

米、苦しい中国頼み
2010年11月26日 東京新聞朝刊



 【ワシントン=嶋田昭浩】北朝鮮による韓国・延坪島への砲撃を受け、クローリー米国務次官補は二十四日、近日中の米中高官協議開催を発表、朝鮮半島の緊張緩和へ向け当面は「中国の影響力」に頼るしかない米政府の苦しい立場をうかがわせた。

 米議会やメディアでは、砲撃直後から中国批判が沸騰、オバマ政権に対中圧力を強めるよう求める声が目立っている。

 「カギは中国だ」。情報特別委員長も務めたスペクター米上院議員(民主党)は同日、MSNBCテレビの番組で、米国が対中外交を通じて事態打開を図る必要性を強調。

 「中国は数十年にわたって北朝鮮を支援しており、介入する必要がある。われわれは中国と数多くの取引があるので、どこを押せば中国が動くか分かっている」と語った。

 共和党のマケイン上院議員も前日、「北朝鮮の向こう見ずな行動を改めさせるよう中国がより直接的で責任ある役割を果たすことを求める」との声明を出した。

 一方、米紙ワシントン・ポストは二十四日付の社説で、新たに判明した北朝鮮のウラン濃縮施設について「一部の装置は中国から入ったと疑う専門家もいる」と指摘。「米国と同盟国は、金正日(キムジョンイル)総書記の危険な行動をやめさせる責任を中国に負わせるべきだ」と主張した。

 しかし、米政府高官による中国への度重なる期待感表明にもかかわらず、北朝鮮はこれまでも核実験などを繰り返してきた。中国が今回は米国などと共同歩調をとるかについては、悲観的な見方も少なくない。

 クローリー次官補は同日の記者会見で「今回(に限って)望みを託せる理由は何か」と追及する報道陣に対し、「とてもいい質問だ」と思わず本音を漏らした。