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2010/11/25

北朝鮮が多連装ロケット砲を使用。 両者の対応次第では思わぬ交戦拡大、全面戦争になりかねない危険性が

北朝鮮砲撃 北朝鮮が多連装ロケット砲を攻撃に使ったことが新たに判明



夜になり、韓国大統領府は、金泰栄(キム・テヨン)国防相が辞意を表明し、李明博(イ・ミョンバク)大統領がそれを受け入れた事を発表した。

そして25日、意外なものが公開された。
韓国の国会議員が島から持ち帰ったもので、見つかったのは、ロケット弾とみられる残骸だった。
韓国の国会議員は、「射程がおよそ20kmに達するロケットです」と語った。
これまで、大砲だけだと思われていた北朝鮮の攻撃だが、実はロケット弾も使われていたもよう。
軍事評論家の斎木伸生氏に、この兵器を使った北朝鮮の意図を聞いた。
軍事評論家の斎木伸生氏は、「ロケット砲は、ピンポイント攻撃が可能な大砲と違い、一瞬にして広い地域を破壊する兵器です。1回目では、12分間で150発余りが撃ち込まれています。短時間で、韓国側にショックを与えようとした意図がみえます」と語った。
ロケット砲が大量に発射された場合、狙われた地域は、一瞬にして焦土と化してしまう。
その一方、トラックと一体化したロケット砲は、いわゆる「撃ち逃げ」が可能で、捕捉が難しい。
こうしたことから、斎木氏は、このロケット砲の使用が、北朝鮮の意図を超える展開を招く可能性があったとみている。
軍事評論家の斎木伸生氏は、「韓国軍はこの時、空軍機も出動させていたといいます。韓国軍機が、この移動するロケット砲を破壊しようとすれば、北朝鮮の空域に入って、ロケット砲を追い回すしかありません。両者の対応次第では、思わぬ交戦拡大、全面戦争になりかねない危険性もありました」と語った。

韓国メディアによれば、攻撃の2日前には、金正日(キム・ジョンイル)総書記と正恩(ジョンウン)氏が、この地域の軍を訪問していたという。
25日午後5時すぎ、朝鮮中央テレビは「再び無分別な軍事的挑発を行うなら、わが軍はちゅうちょなく、2次、3次の強力な物理的報復打撃を加えるだろう」と報じた。
(11/25 23:59)