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2012/09/20

北京で反日デモ隊が米ロック駐中国大使が乗った公用車を包囲 車両に損傷


米大使の公用車を中国人デモ隊50人が包囲

2012年 9月 19日  20:36 JST
 【北京】米国のロック駐中国大使の乗った公用車が18日、米大使館の外で50人ほどの中国人のデモ隊に包囲された。米国務省の当局者は、中国の治安当局が公用車を保護したことを明らかにした。

 公用車は破損したものの、ロック大使にけがはなかったという。

 当局者は「米大使館は今回の事態を受け、中国外務省に遺憾の意を伝え、中国政府に対し、米国の施設や人員の保護に配慮するよう求めた」と表明した。

 中国外務省の洪磊報道官は定例記者会見で、「関係省庁が今回の一件を調査しており、法に基づき対処するだろう」と述べた。

 米大使館に近い日本大使館では尖閣諸島の問題をめぐり、千人規模のデモが発生している。

 米大使館付近の警備は強化され、機動隊が秩序の維持にあたっていた。周辺の幹線道路は車の通行が認められていなかったが、19日朝に通行可能になった。

 今週は米国のパネッタ国防長官が、中国の軍関係者と会談するため北京に滞在している。

 先の当局者は、公用車を包囲した中国人デモ隊の詳細や動機には言及していない。

記者: BRIAN SPEGELE and PAUL MOZUR

http://jp.wsj.com/World/China/node_515012



米報道官、尖閣対立に「予期せぬ結果」も=中国、米公用車襲撃に遺憾

【ワシントン時事】米国務省のヌーランド報道官は19日の記者会見で、沖縄県・尖閣諸島をめぐる日本と中国の対立について「緊張が増大したとき、予期せぬ結果や、判断の誤りが生じる可能性がある」と指摘し、強い懸念を示した。

 同報道官はこの中で、尖閣諸島が日米安保条約の適用対象であることを踏まえ、日中の対立は「米国にとっても域内の他国にとってもよいことではない」と強調した。

 また、ロック駐中国米大使の乗った公用車が北京で反日デモ参加者に一時包囲されていたことに言及し、「中国側に懸念を伝えた。日本大使館の近くにいたため狙われたようだ」との見方を示した。同報道官によると、中国側は遺憾の意を表明したという。

 これに先立ち、カーニー大統領報道官も同日の記者会見で、「尖閣諸島に関する米国の政策は変わっていない。わが国は島の領有権をめぐる問題について特定の立場を取らない」と述べた。 (2012/09/20-12:21)

http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2012092000086



中国、米大使公用車襲撃で遺憾の意表明 

2012/9/20 10:42
 【ワシントン=中山真】米国務省のヌランド報道官は19日の記者会見で、ロック駐中国大使が乗った公用車が北京の反日デモに参加していた暴徒に取り囲まれて車体に損傷を受けた問題について、中国側から遺憾の意の表明があったことを明らかにした。ロック大使にけがはなかったが、米国務省は中国外務省に大使館員の安全確保の徹底を求めていた。

 中国政府は反日デモで日系企業などに及んだ被害を巡っては明確な責任を認めていない。

 ヌランド氏によると、18日にロック氏が乗った公用車が在北京大使館の敷地内に入る際に50人近いデモ参加者に囲まれた。「どのような動機があったかは分からない」としながらも、米大使館は日本大使館に近接していたことがきっかけとなった可能性に触れた。

 カーニー米大統領報道官は19日の記者会見で、日本政府による沖縄県の尖閣諸島の国有化に反発する中国のデモに関連し「良好な日中関係はこの地域全体の利益になると信じている」と述べ、沈静化を呼びかけた。「尖閣諸島に対する米国の政策はこれまでと変わっていない」とも指摘した。




米大使の乗った車を損傷 北京でデモ隊が包囲

2012.9.19 20:15 [中国]
 【北京=川越一】米国のロック駐中国大使の乗った公用車が、北京の日本大使館前で行われた反日デモ参加者とみられる中国人約20人に包囲され、車両が軽微な損傷を受けていたことが19日、明らかになった。大使にけがはなかった。

 米ブルームバーグ通信などが報じたところでは、18日、米国国旗を立てた公用車が、日本大使館に近い米国大使館の敷地内に入ろうとしたところ、中国国旗を手にした集団に妨害行為を受けた。中国の警備当局者がデモ隊を排除した。米側は中国外務省に遺憾の意を伝え、米国の施設や人員保護に配慮するよう求めた。

 中国外務省の洪磊報道官は19日の定例記者会見で「中国政府は一貫して適切に外交官に関するウィーン条約を履行しており、中国に駐在する外国機関と人員の安全を保障している」と弁解。現在、関係部門が調査を進めているという。謝罪の言葉はなかった。

 洪報道官は「個別の案件だ」として反日デモとの関連を否定した。偶発的な事件との見方が強いが、中国では、アジア・太平洋地域における米国の活動活発化に対する反発もある。反日デモでは米国を批判するプラカードも見かけられた。

 北京では今年8月下旬、日本の丹羽宇一郎前駐中国大使の乗った公用車が襲撃され、日本国旗が奪われる事件が起きている。