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2012/03/14

地面に降り積もった放射性物質、30センチの深さまで浸透 さらに深くなる可能性も

放射性物質 地中30センチにまで浸透か…除染に影響も
 東京電力福島第1原発事故で放出され地面に降り積もった放射性物質について、事故から3カ月後の昨年6月にはほとんどが地表から5センチまでの浅い場所にとどまっていたが、1年後の現在では10~30センチの深さまで浸透している可能性があるとの推定を、日本原子力研究開発機構のチームが14日までにまとめた。



 雨水がしみ込む際に一緒に運ばれるとみられる。同機構幌延深地層研究ユニット(北海道幌延町)の佐藤治夫研究員は「除染活動が遅れるほど放射性物質は深く移動し、除染で取り除く土壌が増えたり、(地下水に入って)井戸や河川に流れ込んだりする危険性がある」と警告している。

 チームは昨年6月、第1原発から半径20~60キロ圏の福島県二本松市、川俣、浪江両町の計11カ所で、深さ1メートルの板状の土壌を採取し、セシウム137など4種類の放射性物質の分布を調べたところ、地表から深さ5センチ以内にほぼ限られていた。

 これらの地点でのその後の変化を予測すると、放射性物質は種類ごとに土への吸着力が異なるにもかかわらず、土中で同じような速さで下方に移動することが判明した。降った雨水に押し流される影響が大きいと考えられるという。

 この状況が続くと、事故から1年で少なくとも地表から10~30センチに分布し、放射性物質の濃度が最も高くなる場所も、6月時点の深さ2センチ以内から、4~8センチまで下がると推定した。

 調査した6月以降、梅雨や台風などで雨が多かったことから、さらに深くなる可能性もある。チームは3月に再度、土を採取し調べている。
[ 2012年3月14日 11:36 ]