ページ

2012/03/20

廃炉作業中の東海原発で汚染水漏れ

東海原発で放射性廃液漏れ=外部流出を調査-日本原電

 日本原子力発電は19日、廃炉作業中の東海原発(茨城県東海村)で、汚染した防護服を洗浄した廃液が建屋内に漏れているのを見つけたと発表した。経済産業省原子力安全・保安院は、外部に漏れ出した可能性は低いとする一方、流出がないか調査するよう同社に指示した。

 同社は廃液をためたタンクの水位低下を17日に確認したが、流出先の特定に2日ほどかかっており、保安院は口頭で注意した。

 日本原電と保安院によると、廃液漏れが見つかったのは放射性廃液処理建屋地下のバルブ室。同社は14日、防護服などを洗浄した廃液の貯槽から、処理のため上澄み液を別のタンクに移送したが、15日以降、このタンクの水位計が低下傾向を示した。同社は水位計の故障などを調べ、17日にタンク内の水位が実際に低下したと断定。19日午後、タンクと配管がつながっているバルブ室の床面で水たまりを見つけた。(2012/03/19-22:43)

 http://www.jiji.com/jc/zc?k=201203/2012031900853




報告遅れ 日本原電を口頭注意

3月20日 0時3分
 茨城県東海村にある解体中の日本原子力発電の東海原子力発電所で、低い濃度の放射性物質を含む水が、建屋の中に漏れていたことがわかりました。

日本原子力発電が水漏れの疑いに気づいてから報告まで2日かかっていることから、原子力安全・保安院は、口頭で注意するとともに、原因究明と再発防止を指示しました。

原子力安全・保安院によりますと、水漏れがあったのは、茨城県東海村にある日本原子力発電の東海原発の放射性物質を含む廃液を処理する建屋です。

17日、建屋の中で作業員の防護服を洗濯したあとの廃液が入ったタンクの水位が下がっていることが分かり、調査の結果、タンクにつながる配管のある設備に低い濃度の放射性物質を含む水がたまっているのが見つかったということです。

このため、原子力安全・保安院は、タンクの水が漏れたものとみていますが、今のところ、漏れた量は1.5トンと推定され、建屋の外への流出は確認されていないということです。

今回の水漏れについて、日本原子力発電が原子力安全・保安院に報告したのは、異常が見つかってから2日たった19日午後だったため、原子力安全・保安院は、日本原子力発電に口頭で注意するとともに、原因究明と再発防止を指示しました。

これについて日本原子力発電は「水がタンクから漏れた原因について速やかに調査するとともに、原子力安全・保安院への報告の在り方についても検討していく」と話しています。





2012年3月21日(水)

一昨年にも汚染水2.2トン漏れ 東海原発「外部流出ない」


日本原子力発電は21日、廃炉作業中の東海原発(東海村)の処理建屋内にたまっているのが19日に見つかった水約4トンのうち約2・2トンは、2010年に貯蔵タンクから漏れた低濃度汚染水だったと発表した。建屋からの外部流出はないという。

防護服を除染した水を10年10月に貯蔵タンクへ入れた直後、タンクの水位が低下しており、その際に漏れたとみられる。タンクに入れた汚染水の濃度は1立方センチメートル当たり約33ベクレルだった。

経済産業省原子力安全・保安院は19日、貯蔵タンクから漏れた汚染水は1・5トンとし、約4トンたまった理由を「外部から雨水が流入した可能性がある」と説明していた。これまでの調査では、建屋外からの流入は確認されていない。(共同)