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2012/01/20

平田信容疑者を逮捕監禁罪で起訴  致死罪の適用は見送り

平田容疑者を逮捕監禁罪で起訴=爆発事件で再逮捕へ-仮谷さん致死適用せず・地検
 オウム真理教(現アレフ)による1995年の目黒公証役場事務長仮谷清志さん=当時(68)=拉致事件で、東京地検は20日、逮捕監禁罪で元教団幹部平田信容疑者(46)を起訴した。仮谷さんの死亡に関わった直接の証拠はないとして、致死罪の適用は見送った。捜査関係者によると、「指示されて車を運転した」と起訴内容を認めている。

 警視庁は今後、一緒に逃亡していたとされる元信者斎藤明美容疑者(49)=犯人蔵匿容疑で逮捕=の刑事処分を待ち、東京都杉並区のマンションに爆発物が仕掛けられた事件で、平田容疑者を再逮捕する方針。一時関与が指摘された警察庁長官銃撃事件についても事情を聴く。

 起訴状によると、平田容疑者は元教団代表松本智津夫(麻原彰晃)死刑囚(56)らと共謀し、教団から離れていた仮谷さんの妹の居場所を聞き出すため、95年2月28日午後4時半ごろ、品川区の路上で仮谷さんをレンタカーに拉致。山梨県の旧上九一色村の教団施設に連れ込み、翌3月1日午前11時ごろまでの間、監禁したとされる。

 仮谷さんは麻酔薬を継続的に注射されて施設で死亡、遺体は施設内で焼却された。
 同事件をめぐっては、松本死刑囚ら9人の有罪判決が確定。指揮役の元教団幹部井上嘉浩死刑囚(42)らは事情聴取に対し、「(平田容疑者は)拉致計画について知っていたと思う」と説明したが、同容疑者の車に仮谷さんは乗っておらず、東京地検は、薬の継続的な投与は知らなかったとして、死亡に関与した証拠はないと判断した。(2012/01/20-18:02)

http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2012012000648



平田容疑者を起訴、逮捕監禁罪で 「致死罪」見送り
月内にも爆取容疑で再逮捕へ
2012/1/20 15:31 (2012/1/20 22:27更新)

 目黒公証役場事務長、仮谷清志さん(当時68)の監禁致死事件で、東京地検は20日、オウム真理教元幹部、平田信容疑者(46)を逮捕監禁罪で起訴した。警視庁は平田被告を逮捕監禁致死容疑で逮捕したが、地検は、仮谷さんの死因となった薬物の過剰投与を認識していたことを裏付ける明確な証拠がないとして、致死罪の適用を見送った。

 同事件では松本智津夫死刑囚(麻原彰晃、56)や井上嘉浩死刑囚(42)、中川智正死刑囚(49)の有罪が確定しているが、平田被告の公判で証人として出廷を求められることも想定され、死刑執行の時期に影響する可能性がある。

 警視庁は、平田被告をかくまったとして逮捕した元教団看護師、斎藤明美容疑者(49)の犯人蔵匿容疑の捜査を進め、同容疑者の刑事処分を待って、月内にも平田被告を爆発物取締罰則違反容疑で再逮捕する方針。1995年3月に東京都杉並区のマンションで時限式爆発物が爆発した事件に関与した疑いが持たれている。

 起訴状によると、平田被告は松本死刑囚や井上死刑囚らと共謀。95年2月28日、東京都品川区の路上で仮谷さんをワゴン車に押し込んで拉致し、山梨県の旧上九一色村の教団施設「第2サティアン」に監禁したとしている。

 他の元教団幹部の確定判決によると、仮谷さんは拉致された後、薬物の過剰投与によって同年3月1日に死亡した。平田被告は拉致の際にワゴン車と別の乗用車の運転手役などを務めたとされる。捜査関係者によると、平田被告は「薬物投与は知らなかった」と供述しているという。

 逮捕監禁致死と爆発物取締罰則違反の容疑で特別手配されていた平田被告は、昨年12月31日深夜に警視庁丸の内署に出頭。翌1月1日に逮捕監禁致死容疑で逮捕された。





平田容疑者:仮谷さん事件 逮捕監禁罪で起訴

 目黒公証役場事務長の仮谷清志さん(当時68歳)に対する逮捕監禁致死容疑で逮捕された平田信容疑者について、東京地検は20日、致死罪の適用を見送り、逮捕監禁罪で起訴した。八木宏幸・次席検事は「致死につながる薬物投与の認識があったと認められなかった」と説明した。

 起訴状によると、平田被告は95年2月、松本智津夫(麻原彰晃)死刑囚(56)らと共謀し、東京都品川区の路上で仮谷さんを車に押し込んで拉致し、山梨県内の教団施設に監禁したとしている。平田被告は「薬物投与は知らない」と供述しているという。警視庁は近く、東京都内のマンションで時限式爆発物が爆発した事件に関与したとして、平田被告を爆発物取締罰則違反容疑で再逮捕する方針。

 ◇致死罪見送り 仮谷さんの遺族は悔しさにじませる
 仮谷さんの長男実さん(51)は、逮捕監禁致死罪の適用が見送られたことについて「物証がなく、証言に頼るしかない事件であり、やむを得ない」としながらも「十数人が関わって父が死んでいる。遺族としては(刑が確定した元被告も含め)全員を殺人罪で起訴してほしかった」と悔しさをにじませた。

 平田被告が弁護士を通じて謝罪したことに関しては「本当に謝罪する気持ちがあるのなら、どんな逃亡生活を送ったのかも含めて真実を述べるべきだ」と語った。【石川淳一】

毎日新聞 2012年1月21日 1時08分(最終更新 1月21日 1時26分)