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2011/10/12

福島米、48市町村全域で出荷可能に。 福島県は今後、飲食店や学校給食で県内産のコメの積極的な利用を呼びかけたりするなど、風評被害対策を強化。

福島のコメ、全域で出荷可能に 県知事が安全宣言
 福島県は12日、県内48市町村でことし作付けされた一般米の放射性物質の本調査を終え、1174地点全ての検体で放射性セシウムの量が国の暫定基準値(1キログラム当たり500ベクレル)を下回ったと発表した。この日に結果が出た二本松市と三春町を含め、48市町村の全域で出荷可能となった。


 佐藤雄平知事は記者会見し「コメの安全性が確認され安堵している。農家も自信を持って農産物を作ってほしい。私がトップセールスをして、首都圏を中心に、安全性とおいしさを強調したい」と安全宣言した。

 県内は59市町村あるが、残りの11市町村は第1原発周辺に位置していることなどから作付けしていない。

2011/10/12 22:20 【共同通信】







福島米「安全宣言」 48市町村、基準下回る
 福島県は12日、ことし作付けされた48市町村のコメから検出された放射性物質がいずれも国の暫定基準値(1キログラム当たり500ベクレル)を下回ったと発表した。全量出荷可能となり、佐藤雄平知事は事実上の「安全宣言」を行った。福島第1原発事故に伴う9月の予備検査で二本松市小浜のコメから基準値と同水準の放射性セシウムが検出されたが、今回の本検査では検査対象の全1174地点で基準値未満となった。これで東北6県の検査結果が出そろい、全ての県の新米が流通可能になった。

 検査対象は県内59市町村のうち、政府が作付け制限を指示した警戒区域などの10市町村と水田のない桧枝岐村を除く市町村。旧市町村単位に406地区に分け、各地区2カ所以上の水田で玄米を調べた。予備検査で基準値と同じ濃度のセシウムが出た二本松市は重点区域に指定し、計288カ所で調査した。

 最高は二本松市小浜の470ベクレルで、予備検査で500ベクレルが出たのと同じ田んぼだった。2番目に高かったのは伊達市小国で163ベクレル。

 他に100ベクレルを超えたのは伊達市上保原(161ベクレル)、福島市平田(139ベクレル)、福島市水原(104ベクレル)、相馬市玉野(103ベクレル)の4地点と二本松市小浜の別地点(110ベクレル)の計5地点。大気中の放射線数値が比較的高い原発の北西方向にある市が多い。

 検出限界値(5~10ベクレル)以上100ベクレル未満だったのは203地点で、全体の17.3%。限界値を下回ったのは964地点で82.1%だった。

 470ベクレルを検出した二本松市小浜の水田9アールについて県は、基準値に近い数値を示したとして収穫米を研究用に買い付け、市場に流通させない方針を示した。

 県農林水産部の鈴木義仁部長は「この水田は砂利が多くて表層の土壌の放射性物質濃度が高かったり、稲の根張りが浅かったりし、一般的な水田と異なる条件がある」と述べ、専門家による原因究明を進めて結果を公表する考えを示した。

 検査は9月12日、喜多方市を皮切りに始まった。市町村単位で全検査地点が200ベクレル以下になれば出荷を解禁し、順次出荷された。

 佐藤雄平知事は「国より詳しい調査を行って安全性が確認され、安堵(あんど)している。首都圏を中心にPRに取り組みたい」と話した。


2011年10月13日木曜日





福島 コメの風評被害対策強化へ
10月13日 4時11分
福島県が進めてきた収穫後のコメの放射性物質の検査が終わり、コメの作付けが行われたすべての市町村で国の基準を下回って出荷が認められました。福島県は、今後、コメの安全性を消費者にピーアールするなど風評被害対策を強化することにしています。

原発事故を受けて福島県が進めてきた収穫後のコメの検査は、12日、二本松市などを最後に終わり、すべての地点で国の暫定基準値を下回ったため、ことしコメの作付けを行った48市町村すべてで出荷が認められました。検査をした1174か所のうち82%に当たる964か所で放射性物質は検出されず、1キログラム当たり200ベクレル以上の放射性物質が検出されたのは、1か所にとどまりました。このため福島県は、県内産のコメの安全性は確保されているとしています。福島県は、今後、知事や職員が首都圏などの消費地に出向いてピーアールを行ったり、飲食店や学校給食で県内産のコメの積極的な利用を呼びかけたりするなど、風評被害対策を強化することにしています。