2011.9.2 14:47
人材派遣大手の旧グッドウィル・グループ(GWG)による企業買収をめぐり、法人税法違反などの罪に問われたファンド運営会社「コリンシアンパートナーズ」元役員、鬼頭和孝被告(37)の判決公判が2日、東京地裁で開かれた。鹿野伸二裁判長は「脱税工作に重要な役割を果たした」として、鬼頭被告に懲役2年6月、執行猶予4年、罰金1800万円(求刑懲役2年6月、罰金2200万円)を言い渡した。
鹿野裁判長は、鬼頭被告の役割について「海外のペーパーカンパニーを取得するなど、脱税に積極的に関与した」と指摘。コ社元代表の公認会計士、中沢秀夫被告(53)=1審は懲役3年、罰金2億3千万円、控訴中=との共謀を認定したが、「従属的な立場にあったことは否定できない」と執行猶予を付けた理由を述べた。
判決によると、鬼頭被告は中沢被告と共謀、GWGによる企業買収を仲介して得た利益を過少計上するなどして、平成20年4月期の法人税約19億3600万円を脱税。また、19年分の所得税約7500万円を免れた。