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2011/06/23

「もともと欧州連合(EU)の農水産物に対するセシウムの基準値は1キログラムあたり1250ベクレルだった。それが4月中旬、国の暫定規制値に合わせて500ベクレルに変更された」

茶の放射性物質、静岡知事が規制値見直し要求 「根拠ない」
2011/6/23 3:00
 静岡県からフランスに輸出された緑茶の国内検査で政府の暫定規制値を上回る放射性セシウムが検出された問題で、川勝平太知事は22日、記者団に「(製茶に対する)規制値は根拠がない。飲用茶として検査した値で見ると全く安全だ」と述べ、政府に見直しを求めていく考え。農業関係者の間からも、規制値に対する疑問の声が出た。

 川勝知事は「もともと欧州連合(EU)の農水産物に対するセシウムの基準値は1キログラムあたり1250ベクレルだった。それが4月中旬、国の暫定規制値に合わせて500ベクレルに変更された」と指摘し、「根拠のない規制値を海外に適用させた後始末を、どうするのか」と国を批判した。

 その上で、「国よりも我々の方が暫定規制値を決める根拠を持っている。なるべく早く厚生労働相に会い、説明したい」と、見直しを要求する意向を強調した。

 県経済農業協同組合連合会(JA静岡経済連)茶業課の平野久課長も、「500ベクレルという規制値は、設定根拠がよく分からない。フランスが日本の基準に合わせて規制値を変えていることもあり、早急に見直してもらいたい」と訴えた。