4月21日(ブルームバーグ):英国の原子力施設3カ所で今年2月、放射性廃棄物漏れと緊急冷却システムの機能停止が相次いで発生し、原子力規制局(ONR)が調査していることが明らかになった。英紙ガーディアンがリークされた報告書を入手した。
報告書によれば、イングランド北西部カンブリア州のセラフィールド原子力施設で、古い換気ダクトから法定基準の5倍のプルトニウムを含む「茶色の濁り水」が漏れた。また、スコットランドのエディンバラ近くに位置するトーネス原子力発電所では、地下水が配管から漏れた放射性トリチウムによって汚染された。さらにイングランド北東部沿岸のハートルプール原発では、バルブの欠陥でバックアップ冷却システムが作動しなかった。
旧ソ連のチェルノブイリ原発事故を受けてまとめられた安全指針に基づき、いずれも閣僚への報告義務がある深刻な事故と認定された。
更新日時: 2011/04/21 17:16 JST