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2011/04/17

東京電力、株主総会が予定される6月にも経営陣を刷新

東電経営陣、引責辞任へ 6月にも経営陣刷新
2011年4月17日 20時37分

 東京電力の勝俣恒久会長は17日の会見で、福島第1原発事故をめぐり「経営責任を感じている。退く方向で検討を進めている」と述べ、清水正孝社長を含めた経営陣が引責辞任することを明らかにした。勝俣会長は「原則は株主総会の時に責任を取るものと考えている」とし、株主総会が予定される6月にも経営陣を刷新する考えを示した。東電の経営陣が時期を含む進退について具体的に言及するのは初めて。


 勝俣会長は、辞任時期で清水社長と「話し合いはしていない」と説明。経営陣刷新では「これだけ難しい状況に対応するために(経営陣の)誰かを残すか、今後いろいろ考えて判断していく」と述べた。東電は、代表権を持つ会長、社長と6人の副社長のうち、事故対応で引き続き陣頭指揮を執ることのできる人物を残すシナリオも描いている。

 また、数兆円に上る見通しの事故補償では、資産売却や人件費の削減などで資金を捻出するとしながらも、「資産売却をいくらやっても足りるような話では全くない。国のスキーム(計画)をどうするのか、早く決めてくださいと申し上げている」と発言。政府が月内にも大枠をまとめる事故補償対応と東電再建の支援計画に期待を示した。

(中日新聞)







東電会長 辞任の考えを表明
4月17日 17時53分
東京電力の勝俣恒久会長は17日の記者会見で、福島第一原子力発電所の事故について経営責任を感じているとして、会長職を退く考えを明らかにしました。

この中で東京電力の勝俣会長は、福島第一原発の事故について「経営責任を感じており、しかるべきときにとは思っているが、一方で、こういう状況を踏まえたときに幹部がかなりの数で辞めるのがいいのかという問題もあり、悩みが深い」と述べました。そのうえで「経営から退くのか」という質問に対して「退く方向で検討を進めている」と述べ、事故の責任を取って会長職を退く考えを明らかにしました。

また、会長を退く時期については「まだ考えていない」としながらも、「経営について、しかるべきときというのは、一般的に株主総会というのが当然のことながらある」と述べ、6月末にも開かれる株主総会で退くことも選択肢の1つだという認識を示しました。

さらに、清水正孝社長も同時に退くのかという質問に対して、勝俣会長は「社長も私も十分責任を感じているが、辞めるのが責任なのか、どちらかが残るほうがよいのか、まだ話し合いをしていない。どうするのがベストか判断したい」と述べました。






東電、まず社長が辞任へ 会長は当面事態収拾
2011/4/18 2:01
 東京電力が6月に開く株主総会をめどに大幅に経営陣を刷新する方針を固めた。関係者によると、清水正孝社長らがまず辞任する方向で調整が始まった。勝俣恒久会長が事態収拾にあたるために当面は残留する可能性がある。背景には経営責任を明確にする一方、原発事故などの処理には勝俣会長のリーダーシップに頼らざるを得ない事情がある。

 清水社長は東日本大震災以降、体調不良を理由に入院するなど経営の第一線から離れる期間が長かった。その間、勝俣会長が清水社長に代わり、東電を代表して政府と設置した福島原発事故対策統合本部の副本部長に就任。清水社長が復帰してからも副本部長を続けるなど、再び「東電の顔」をつとめている。

 一方、清水社長は被災者支援などの陣頭指揮にあたっているが、「求心力が低下した」(他の電力大手幹部)ことが隠せなくなっている。

 勝俣会長は17日の会見で、「(ともに)辞める方がいいのか、どちらかが残った方がよいのか。これからよく話し合っていきたい」と説明したが、社内からは「株価も大幅に下落しており、誰も責任をとらないのは問題」との見方が強い。6月の株主総会後に社長交代に踏み切ることが濃厚になっている。勝俣会長も辞任する意向を示しているが、タイミングは問題の収束にメドがたってからとみられ、それまで政府などとの協議を含めた経営全般を担うとみられる。