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2011/03/23

東日本巨大地震直後から続く地殻変動で、東北から関東にいたる地盤が東側に動き続けている

地殻変動で地盤が東へ移動…山田町28センチ
 東日本巨大地震直後から続く地殻変動で、東北から関東にいたる地盤が東側に動き続けていることが、国土地理院による全地球測位システム(GPS)の観測結果から分かった。

 地震発生から11日がたった22日現在で岩手県山田町が28センチ、千葉県銚子市が19センチ動いている。

 国土地理院によると、今回の地震時には、震源に近い宮城県石巻市の牡鹿半島が東南東方向に約5・3メートル移動したが、その後は震源域の周辺部で変動が大きい。地震が起きたプレート境界の深い部分で、海のプレートがゆっくりと滑り続け、その上に列島がのった陸のプレートがのし上がる「余効変動」が起きているためだ。

 余効変動は地震による大規模な地殻変動の後、長期間にわたって継続する。2003年の十勝沖地震では、北海道えりも町は地震から1週間で4センチ、2年間で20センチ南東方向に移動した。国土地理院の矢来(やらい)博司・地震調査官は「今回は地震の規模が大きかったため、余効変動の量も大きいのではないか」と話している。

(2011年3月23日00時55分 読売新聞)