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2011/03/06

前原誠司東京後援会代表の高坂節三氏、日本漢字能力検定協会の新理事長に就任。 前理事長、池坊保子氏は途中解任。

漢検協会:池坊理事長を解任 本人反発「理由が分からない」




 日本漢字能力検定協会は5日、京都市下京区の本部で臨時理事会を開き、衆院議員の池坊保子理事長(68)を任期途中で解任し、新理事長に高坂節三・東京都教育委員(74)を選任した。高坂氏らは「池坊氏は多忙」と理由を説明した。一方、池坊氏は「なぜ解任されるのか分からない」と反発しており、訴訟も辞さない構えを見せている。

 理事会は9人で構成。高坂氏の他、堀場雅夫・堀場製作所最高顧問や有馬頼底・臨済宗相国寺派管長(委任状)ら6人が解任に賛成し、2人は棄権。反対はいなかった。池坊氏は解任の動きを知り、欠席していた。池坊氏は理事として協会にとどまる形となる。

 理事会の後、記者会見した高坂氏らは解任について「池坊氏は国会議員で多忙だ」と言及。財団法人の協会では今後、公益法人申請についての議論が活発化する見通しだが、「(池坊氏は)京都で開かれる理事会への出席が難しい」と説明した。

 また、高坂氏は「池坊さんとの間に特にいざこざはない」としながらも「コミュニケーション不足がある」とし、理事長就任に当たって「京都に居を移す」と協会業務に専念する意思を強調した。

 これに対し、池坊氏は取材に「これまで理事会には出席してきた」と多忙などとする解任理由を否定。「街宣車がやって来て『退任しろ』と迫られたりしていた。他の理事からも『経営力がない』と退任を勧められた。私を嫌う人の差し金としか思えない」と反発し、「法的措置を検討する」と話している。

 協会の活動を巡っては、設立者の大久保昇元理事長親子が自らの利益を図るため約2億8700万円の損害を協会に与えたとして背任罪に問われ、京都地裁で公判中。池坊氏は昨年4月、元日本弁護士連合会会長の鬼追明夫氏から任期2年の予定で理事長を引き継いだ。【古屋敷尚子】
毎日新聞 2011年3月6日 東京朝刊