米軍が無人偵察機グローバルホークに加えてU2偵察機を投入
福島第1原発にU2偵察機も投入 米が内部解析と報道
米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は18日、米軍が無人偵察機グローバルホークに加えてU2偵察機を投入、東京電力福島第1原発の原子炉建屋内部の解析などに当たっていると報じた。民間専門家は、スパイ衛星も使われている可能性があるとしている。
グローバルホークやU2は通常、北朝鮮の核施設を監視するために飛行している。高度な偵察能力を備えた米軍機の投入は、オバマ政権が現在の事態を安全保障上の緊急課題ととらえている表れといえる。
同紙によると、米軍は日本政府の許可を得てU2などによる情報収集を実施。背景には、同原発をめぐる東電の発表に対する不信感がある。複数の米当局者は同紙に対し、東電が事故の危険性を過小評価し対応が遅れたため、被害を拡大させたと述べた。
米軍はヘリコプターなどに装着し、大気中の放射線量を調べる機器を日本に持ち込んだ。日本側当局者の中には当初、こうした機器を使って測定活動をすることに難色を示す向きもあったが、状況が深刻化するにつれて協力を受け入れた。
同紙は民間専門家の話として、米国が火災による熱を検知できるスパイ衛星も投入し、事故現場の状況を監視している可能性が高いと指摘。収集したデータを通じ、独自に分析を進めているという。(共同)
2011/03/18 21:55 【共同通信】