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2011/03/17

自衛隊、午後7時35分より約30分間、高性能消防車5台で3号機に放水

自衛隊、3号機に地上から放水





 東日本大震災による損傷で大量の放射性物質の放出が懸念される福島第一原発3号機に対し、自衛隊は17日夜、冷却のための地上からの放水を行いました。

 福島第一原発3号機に対し、自衛隊は17日午前の上空からの水の投下に続いて、17日夜、地上からも放水を行いました。自衛隊の消防車5台は午後5時半過ぎ、第一原発の前に集合、午後7時35分、地上からの放水を開始しました。

 5台の高圧消防車は順次、放水が行い、午後8時過ぎには合わせて30トンの放水が終了しました。現場の隊員からの報告では、5台全ての放水が燃料プールのある建屋に届いたということです。

 一方、警視庁の高圧放水車も午後7時過ぎ、一度、地上放水を行いましたが、現場の放射線量が高い数値を示していることから活動を中断しました。

 警視庁・自衛隊ともに17日夜の放水作業は終了、自衛隊は18日も朝から、上空及び陸上からの放水が共に行えるよう準備を行うとしています。(17日22:01)





自衛隊 3号機への放水を実施
3月17日 20時47分
福島第一原子力発電所3号機を冷却するため、自衛隊の特殊な消防車が、午後7時半すぎからおよそ30分にわたって放水作業を行いました。防衛省によりますと、放水した水は原子炉の入った建屋の中に届いているということです。

福島第一原子力発電所の3号機と4号機は、いずれも使用済み燃料を保管したプールが冷却できない状態になっていて、このままの状態が続くと放射性物質が大量に漏れ出すおそれがあることから、政府の対策本部が自衛隊に対して冷却作業を行うよう要請していました。

このうち、3号機について、自衛隊は、17日午前、上空からヘリコプターによって、海水を投下したのに続き、午後7時35分から、特殊な消防車5台を使って地上からの放水作業を始めました。

自衛隊の消防車は、2台目が午後7時45分から、3台目が午後7時53分から、4台目が午後8時から、5台目が午後8時7分から、それぞれ3号機へ向けて放水し、放水した水の量は5台であわせて30トンに上るということです。

放水作業はおよそ30分後の午後8時9分に終了しましたが、防衛省統合幕僚監部によりますと、放水した水は原子炉の入った建屋の中に届いているということです。ただ、建屋の中にある使用済み燃料を保管したプールに届いたかどうかについては、距離があるため、確認できていないということです。

消防車5台は、いずれも隊員が車外に出ずに放水作業を行える特殊なタイプだということです。自衛隊は、15日に福島第一原子力発電所3号機に地上から水を注入する作業を行った際、爆発が起き、4人の隊員がけがをしたことから、今回は放水している間、全員を車両の中にとどめることで安全確保を図ることにしたとしています。

福島第一原子力発電所3号機については、警視庁の機動隊の高圧放水車も放水作業を行いましたが、目標に届かず、放射線量も高く危険なため、作業を中断して安全な場所に退避しました。自衛隊は、政府から要請があった場合は、18日も福島第一原子力発電所3号機への冷却作業を行えるよう準備を整えておくとしています。







航空機用の消防車で30トン放水=ヘリ隊員の被ばく量、「異常なし」-自衛隊
 大量の放射性物質の放出が懸念されている福島第1原発3号機に対する自衛隊の地上からの放水は、陸海空各自衛隊が保有する航空機用の高性能消防車から行われた。全国各地から11台が現場の南約10キロにある東京電力のサッカー関連施設「広野Jヴィレッジ」(福島県楢葉町)に集結。17日の放水には、このうち5台が参加した。

 当初は各消防車を連結して海水を引き込み、毎分6000リットルずつ放水する予定だったが、現地の放射線量が多く、車両の外で活動すると作業時間が制約されることから、隊員が外に出ずに放水できる方法が取られた。

 一方、同日午前、ヘリコプターによる水の投下に関与した陸自隊員19人は広野Jヴィレッジで除染を受けたが、全員が1ミリシーベルト以下の被ばく量で、問題なかったという。(2011/03/17-22:27)

http://www.jiji.com/jc/eqa?g=eqa&k=2011031701025