自衛隊の岩崎茂航空幕僚長は18日午後3時ごろ、防衛省で記者会見し、自衛隊が午後2時前から行った東京電力福島第一原子力発電所3号機への地上からの放水について、「いったん終了した」と述べた。
そのうえで、「煙の出方などを見ると、水そのものは本体に届いていると思う」と述べた。17日以降の放水活動に参加した自衛隊員の被曝(ひばく)量は「最大でも(毎時)数ミリシーベルトで、活動に支障はない」と述べ、作業が順調に行われているとの考えを示した。
また、岩崎氏は、現地に防衛省と消防庁による「現地調整所」ができたことを明らかにし、今後の放水作業については「消防庁と調整して両方でやる」と述べた。
(2011年3月18日15時23分 読売新聞)
福島第1原発事故 自衛隊、消防車両による3号機に向けた地上からの放水作業
福島第1原子力発電所を冷却するため、自衛隊は18日午後、消防車両による3号機に向けた地上からの放水を行った。
自衛隊による放水作業は、午後2時前からおよそ40分間にわたり、特殊消防車両6台とアメリカ軍提供の高圧放水車が順番に放水する形で行われた。
操作は東京電力の社員が行い、放水量は、17日を上回る50トン近くになったとみられる。
放水には、自衛隊の化学防護車2台と隊員およそ30人が同行したが、「放水活動を行った隊員の安全は確認できている」という。
一方、17日に行われたヘリコプターによる放水は、18日は行われなかった。
このあと、東京消防庁のハイパーレスキュー隊が放水活動を行うため、福島第1原発へ向かったが、防衛省によると、18日の放水は断念したもよう。
(03/18 20:19)
自衛隊 2回目の放水は見送り3月18日 21時29分
福島第一原子力発電所3号機を冷却するため、自衛隊は18日夜、消防車を使った2回目の放水を行う検討を進めていましたが、現地で東京消防庁が行う作業などを優先させるため夜の放水を見送ることを決めました。
福島第一原子力発電所3号機を冷却するため、自衛隊は各地の航空基地から集めた特殊な消防車6台を使って、18日午後2時前からおよそ40分間、放水作業を行いました。
6台は、17日と同じように1台ずつ、3号機の近くまで前進して放水し、これに続いて、東京電力の協力会社の社員が在日アメリカ軍から借りた消防車1台を使って放水を行ったということです。
放水した量は、この7回であわせて50トンで、防衛省によりますと、水は3号機の建屋の中まで届いているということです。
自衛隊は、この作業に続いて18日夜、消防車を使った2回目の放水を行う検討を進めていましたが、見送ることを決めました。
防衛省によりますと、現場では、東京消防庁が海からホースで直接海水をくみ上げ、長時間放水し続けることができる態勢を整えようとしています。
放水地点付近での東京消防庁によるこの作業や、近くでそのあと行われる予定の東京電力による外部電源の復旧工事などを優先させるため、自衛隊は、18日夜の放水を見送ったということです。