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2011/03/17

警視庁機動隊の高圧放水車、17日午後7時より3号機に44トン放水

高圧放水車からの放水届かず 福島原発
2011.3.17 19:28


 警視庁によると、福島第1原発3号機への放水作戦を進めていた警視庁機動隊の部隊は午後7時10分ごろ、放水を行ったが、使用済み核燃料貯蔵プールまで届かなかった。隊員の個人線量計のアラームが鳴ったため、安全な場所に待避命令が出された。(産経新聞)



警視庁機動隊ら撤収、放水作業を断念 福島第1原発
2011/3/17 22:00
 警視庁機動隊は17日夜、福島第1原発3号機を冷却するため、高圧放水車による放水を始めた。しかし、想定した通りには放水が届かず、現場の放射線量が高まったため作業を中断した。

 これを受けて、放水を指示していた警察庁は同日夜、放水車を使った冷却作業を断念。派遣していた機動隊員らを原発施設から撤収させた。





警察庁 18日以降は放水せず3月18日 1時13分
福島第一原子力発電所の3号機を冷却するため、警視庁の機動隊は高圧放水車を使って地上からの放水を行いましたが、水は目標に届かず作業を中止しました。警察庁によりますと、さらに建物に近づいた場合放射線量が高くなり、隊員の安全が確保できないとして、18日以降は放水作業を行わないことを決めました。

警視庁の第1機動隊は使用済み燃料を保管したプールが冷却できない状態になっている福島第一原子力発電所の3号機に対して、17日夜、「高圧放水車」による地上からの放水作業を行いましたが、水は目標に届きませんでした。

警察庁によりますと、さらに建物に近づいた場合、放射線量が高くなり、隊員の安全の確保ができないとして、18日以降は放水作業を行わないことを決めました。警視庁の機動隊は、すでに現地を離れ、高圧放水車は東京電力からの求めに応じて現地に残してきたということです。

警察庁は「暴動などを鎮圧するための放水車では、高い場所への放水活動は難しく、隊員の安全も考えて中止した」としています。警視庁は、放水に直接関わった3人の機動隊員の被ばくの程度について調べることにしています。




警察庁“放水 一部は目標に”3月18日 19時30分
福島第一原子力発電所の3号機に対して17日、警視庁の機動隊が行った放水活動について、警察庁は「水の一部は原子炉の建屋の中に届いており、一定の成果はあったとみられる」として事実関係を修正しました。

警察庁によりますと、警視庁の第1機動隊は17日夜、「高圧放水車」を使って福島第一原発3号機の20メートルから30メートルほどの場所から、44トンの水を放水したということです。

警視庁は「水は目標に届かなかった」と説明していましたが、警察庁は18日、「水の一部は原子炉の建屋の中に届いており、一定の成果はあったとみられる」として事実関係を修正しました。また、警察庁は放水活動後に「隊員の線量計のアラームが鳴り、放射線量が高く、危険だった」と説明していましたが、アラームは誤作動で、実際の放射線の量は最も高い数値の隊員でも、内部の安全基準の10分の1だったと修正しました。

警察庁は「現場の通信状態が悪く、警視庁が隊員から誤って聞き取った内容を説明してしまった」としています。また、放水活動を打ち切った理由として、安全面が確保できないことを挙げていましたが、警察庁は「自衛隊の消防車が到着したため、撤収を決めた」と説明しています。





警視庁「機動隊員は無事か」 地上放水 放射線量警報で中断
2011年3月18日 朝刊
 機動隊員ら十一人と高圧放水車を投入した警視庁。「とにかく無事で」。庁内から祈りにも似た声が漏れた。十七日午後七時、地上から3号機に放水したが、予定より短時間で中断。「隊員の体は大丈夫か」。留守番部隊も緊張に包まれた。

 全国に三台ある高圧放水車の一台を持つ警備部第一機動隊。待機場所から3号機に向かったのは同午後三時。手順を確認し、放水まで四時間を要した。

 警視庁十七階の総合警備本部では、日没まで中継された現地のテレビ映像に幹部らが目を凝らした。「具合が悪い隊員の連絡はない」。放水を確認した警備部幹部が話した。

 警察庁によると、放水は3号機まで五十メートルの距離から約五分続いたが、放射線量のアラームが鳴り中断した。放水の仰角は三〇度。目標の核燃料プールには届かなかったとみられる。十八日以降は実施しない。

 東電の依頼で警視庁が警察庁から出動を要請されたのは十五日。当初は車両だけだったが翌日、警察官も求められた。

 選抜されたのは二十五~四十一歳の機動隊員と指揮する管理官(55)。一人を除き既婚者だ。

 出発の際、他の隊員は「頑張ってこい」と拍手で送り出した。機動隊関係者が明かす。「極めて重大、危険で未経験の任務。役割を果たし、無事に帰って来てほしいが心配で仕方がないんだ」

 高圧放水車の本来の目的は暴徒の制圧だが、最近は出番がなく訓練で使う程度。全力放水はまれという。放水車が3号機に向かった直後、白井利明警備一課長は「国民の生命を守るのが警察の職責。困難や危険があるのは承知の上」と硬い表情で語った。