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2011/01/10

共同購入サイトが発行するクーポンの大半が利用期限が6カ月以内  「前払式証票の規制等に関する法律」には引っかからない。

「おせち」共同購入サイトの落とし穴  
2011/1/10 7:00



 今回のおせちの場合、広告(見本)と異なる商品が届けられたとなると、「景品表示法違反になる」と岡崎トミ子消費者行政担当相が5日の閣議後会見で発言した。

 価格表示でも実際に定価で販売した事実があるかどうかが焦点になりそう。もし根拠、実態のない定価を表示してクーポンでの販売価格を安く見せかけているのであればこれも景品表示法に触れる恐れがある。また、定価が存在していても相当期間で販売していなければ同様だ。典型的な季節商品であるおせちは、クーポン共同購入サイトのような売り方にそぐわないのだ。

 このおせちの件では代金の全額払い戻しが受けられるが、最悪の事態は事業者が雲隠れしたり、経営破綻して商品やサービスの提供が受けられなくなったりするケース。クーポン購入者にすると代金を払いながら利用できないことになる。商品券やプリペイドカードを購入しながら使うことができないと置き換えて考えれば、わかりやすいかもしれない。



■クーポン共同購入サイト、不透明な消費者保護


 こうしたトラブルから消費者保護などを目的とした「前払式証票の規制等に関する法律」がある。だがクーポン共同購入サイトが発行したものを想定した法律ではないために、使い勝手が悪い。最大のネックとなりそうなのがクーポンの利用期間だ。商品券やギフト券のような前払いで購入した証票について利用期間が6カ月以内のものは法律の枠外としている。共同購入サイトが発行するクーポンの大半が利用期限が6カ月以内なので、法律には引っかからない。金融庁や関東財務局に聞いてもクーポン共同購入サイトに潜む問題をまだ認識していない模様だった。国内外のクーポン共同購入サイト事業者はトラブルが起きた場合に代金を払い戻すとしているが、サイト事業者が事業困難となった場合の消費者保護は不透明だ。

 おそらく、おせちという特別な商品でなかったらこれほど世間を騒がせてはいないだろう。新しい商法が誕生すると、それに乗じた不正な手口が登場するのは、世の常だからだ。そう考えるとおせちはクーポン共同購入サイトに潜む問題をあぶり出してくれたのかもしれない。