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2010/12/17

【延坪島沖射撃訓練】 米軍統合参謀本部副議長が懸念を表明 「北朝鮮との衝突がエスカレートして制御不能に陥る恐れがある」

CNN
韓国の訓練再開で「連鎖反応」懸念 米軍高官
2010.12.17 Fri posted at: 11:05 JST






ワシントン(CNN) 韓国軍合同参謀本部は16日、大延坪島(テヨンピョンド)沖で行う予定だったが延期している射撃訓練を実施することを明らかにした。この訓練実施について、米軍統合参謀本部のカートライト副議長は16日、北朝鮮との衝突がエスカレートして制御不能に陥る恐れがあるとの懸念を表明した。一方、米国務省は、訓練は威嚇や挑発を目的としたものではないと強調している。

カートライト副議長は国防総省で「われわれはこれが誤解された場合、または好機として利用された場合のことを懸念している」「もし北朝鮮がこれに否定的に反応して同島の射撃地点に向けて撃ち返してきたら、連鎖反応を引き起こす恐れがある」と発言した。

射撃訓練は18日~21日の間に韓国の大延坪島沖で実施する。3週間前には北朝鮮の砲撃で兵士と民間人4人が死亡している。

一方、国務省のクローリー報道官は16日の会見で「韓国は国防のための適切な措置を取る権利がある。今後の挑発に対する軍の備えを固めておくことは、韓国にとって完全に正当な措置だ」「北朝鮮はこれを韓国の挑発行為とみなすべきではない」と述べた。

米国は緊張緩和を模索し北朝鮮への対応を協議するため、多数の高官をこの地域に派遣している。マレン統合参謀本部議長は韓国を訪れて自制を促し、中国では現在、米国務省の代表団が韓国と北朝鮮の問題を協議中。ニューメキシコ州のリチャードソン知事は北朝鮮の招きを受けて15日に平壌入りし、緊張緩和に向けて同国政府当局者と会談する。

韓国は北朝鮮の挑発に対する「強い意志」を示すために訓練を実施すると表明。訓練は定例で行っている正当なものだと強調している。

訓練には米軍から20人が立ち合い、国連や各国の取材陣も現地入りする。