3月16日(ブルームバーグ):米原子力規制委員会(NRC)のヤツコ委員長は、東日本大震災で被災した福島第1原子力発電所の原子炉の一つで使用済み核燃料プールの水がすべてなくなったとの下院委員会での発言を確認した。
ヤツコ委員長は上下両院の委員会で証言後に記者団に対し、「問題の原子炉への対応に携わり、原発関係者と協力している米国のチームが日本にいる」と述べ、「それが情報源だ」と説明した。
AP通信によると、日本の当局は福島第1原発4号機について、水がすべてなくなったことを否定し、安定していると指摘している。
更新日時: 2011/03/17 08:06 JST
4号機の燃料プール、大部分の水なし 「事態悪化」と米委員長
2011.3.17 07:56
米原子力規制委員会(NRC)のヤツコ委員長は16日の上院公聴会で、火災が発生した福島第1原発4号機の使用済み核燃料プールについて、大部分の水がなくなっているとの見解を示した。
同プール内の水が失われると燃料棒がむき出しになり、放射性物質の放出が加速される可能性がある。
委員長は原発事故に関し「事態が悪化している」と指摘。こうした認識が、原発から80キロ圏内に滞在する米国民への避難勧告につながったとした。
NRCは現場に専門家を派遣している。委員長は「情報は限られているが、信頼できる情報を提供するよう心掛けている」と強調した。(共同)