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2012/01/18

4月から「乳児用食品」の表示義務づけへ=食品に含まれる放射線物質の新基準

「乳児用食品」表示義務付けへ 放射性物質の新基準
2012年1月18日20時2分
 食品に含まれる放射性物質の新基準について、消費者庁は、基準が「一般食品」よりも厳しくなる「乳児用食品」を買う人が区別できるよう、表示を義務づける方針を決めた。

 新基準案では、一般食品は1キロあたり放射性セシウム100ベクレル、乳児用食品は50ベクレルとされ、4月1日から適用される予定だ。

 厚生労働省が想定している乳児用食品は、粉ミルクや離乳食のインスタント食品など乳児向けの食品とすぐわかるものだけではなく、焼き菓子のボーロや軟らかいせんべいのように、大人も食べられるおやつも含まれる。一般用、乳児用どちらが適用されているか迷うことも予想される。

 消費者庁が18日に内閣府消費者委員会に諮問した案では、乳児用の基準が適用される食品には、「乳児用規格適用食品」などと文字で表示する。粉ミルクや、「7カ月から食べられます」「ベビーフード」といった、乳児向けということがわかる記載があり、判断に迷わない場合は省略することも認める方針だ。

 一般から意見を募集するなどの手続きの後、消費者委からの答申を受けた上で案を見直し、4月中をめどに決定する。



原子力安全委員会=原発事故で住民の避難判断にSPEEDIを使用しない見直し案をまとめる

避難判断にSPEEDI使わず…安全委が改定案

 原子力防災指針の改定を検討している内閣府原子力安全委員会の作業部会は18日、原発事故で住民の避難判断をする際、放射性物質拡散予測システム「SPEEDI(スピーディ)」は信頼性が低いため使わず、実測した放射線量などをもとに判断するという見直し案をまとめた。

 「スピーディの予測は不確実性が大きく、緊急時の活用は困難」というのが見解。「予測情報が提供されていれば、より適切な避難経路などを選ぶことができた」とする政府の東京電力福島第一原子力発電所事故調査・検証委員会の中間報告書(昨年12月)の指摘と対立するもので、議論を呼びそうだ。

 現行の原子力防災指針では、「スピーディの情報や事故状況などを基に、50ミリ・シーベルト以上の被曝が予測される場合に、避難指示を出す」となっているが、実際の住民の避難指示には活用されず、批判されていた。

(2012年1月18日11時37分 読売新聞)