森林土壌の測定結果公表
林野庁は1日、福島県内の森林391地点で実施した落ち葉や土壌の放射性セシウム濃度の測定結果を公表した。最も濃度が高かったのは、浪江町入北沢の1平方メートル当たり856万ベクレル。同町や双葉町など、東京電力福島第1原発から北西方向の地域で高濃度のセシウムが検出され、地面に落ちた葉や枝の方が土壌より濃度が高い傾向が見られた。
環境省によると、これまで河川など水源の調査では、セシウムはほとんど検出されていない。豪雨などで落ち葉や土壌が流出した場合は汚染が拡大する恐れもあるが、通常の雨や雪解け水は地中にしみこむため、落ち葉などに付着したセシウムは流出しにくいという。
林野庁は住宅地などとの境目に近い森林の除染対策は示してきたが、全体の除染は手付かずになっている。落ち葉や土壌の流出を防ぐ柵の設置や、間伐などによる除染の効果を検証しており、4月をめどに結果をまとめる方針だ。
土壌の放射性セシウム濃度では、文部科学省が昨年約2200地点で実施した調査で、最大2946万ベクレル(福島県大熊町)が検出されている。
(共同通信)
2012/03/02 00:12