2011年9月9日 22時0分 更新:9月9日 22時6分
夏場の電力不足に備え、東京電力と東北電力管内の企業など大口需要者向けに政府が発動していた電力使用制限令は9日午後8時に全面解除された。東電管内では当初、制限令の解除を22日としていたが、暑さが峠を越し、電力需給に余裕が生じたため、前倒しで解除した。ただ、経済産業省は「残暑が戻る可能性もある」として、制限令の対象外の家庭とともに9月末まで自主的な節電を呼びかけている。
2011/09/09
電力使用制限令を9日午後8時に全面解除
電力制限令:9日で全面解除 9月末まで自主節電呼びかけ
国民生活センター=10万円未満の放射線測定器9種類について「測定値が正確でない」とのテスト結果を公表
放射線計 精度「?」 安価な9製品 ばらつき
2011年9月9日 朝刊
放射線測定器:「精度低い」 通販の10万円未満9種、誤差30%超
国民生活センター
2011年9月9日 朝刊
国民生活センターは八日、福島原発事故の影響で需要が増えている安価な放射線測定器九種類の性能試験を実施した結果を発表した。「いずれも正確な測定はできず、食品や飲料に含まれる放射線量も測定できなかった」とし、消費者に「直ちに信用しないで」と注意を呼び掛けている。 (発知恵理子)
測定器はいずれも中国企業の製品。三万~六万円前後でインターネットの通信販売サイトで購入できる。同センターにはこうした放射線測定器に関する相談が急増、七月末までに三百九十一件に上ったため、性能試験を行った。
相談内容は「示す値が二種類しかない」「数値が出ない。返品したいが、業者と連絡も取れない」など、ほとんどが商品や業者に対するクレームだった。実際の購入金額は、十万円未満が六割強を占めているという。
同センターでは十万円未満で、六月下旬ごろに楽天市場やヤフーショッピングなど大手通販サイトで「売れ筋」などとされていた九種類の測定器を購入。いずれも十回ずつ測定する性能試験を実施した。
大気中の放射線量の測定では、日本製の測定器(定価五十八万八千円)と比べて、九種類の測定器が高い値を示し、数値もばらつきが目立った。放射性セシウムの測定では、九種類の測定器は逆に日本製よりも低い値で、線量を上げると値のばらつきが大きくなった。
九種類の測定器は、行政機関が実際に購入し、住民に貸し出しているケースもあるとみられる。同センターは「消費者にとっては、信頼できる測定器は高価で手に入りにくく、自ら放射線量を測定することは難しいのが実態。文部科学省などが発表しているデータを参考にしてほしい」と話している。
放射線測定器:「精度低い」 通販の10万円未満9種、誤差30%超
国民生活センターは8日、10万円未満の放射線測定器9種類について「測定値が正確でない」とのテスト結果を公表した。
センターは通信販売のサイトでいずれも中国製とみられる9商品を購入。大気中の値を測ると、国際規格を満たした測定器の値より高く、4倍近いものもあった。また毎時0・06マイクロシーベルト以下の低線量を正しく測れなかった。セシウム137を照射すると、実際の数値より低い値を示し、線量に比例してばらつきが拡大。実際の数値との誤差は30%を超えた。センターの石崎行男課長は「安価な商品の精度は低く、食品や飲料水の測定はできない」と話した。
9商品はAK2011▽BS2011+▽DoseRAE2 PRM-1200▽DP802i▽FJ2000▽JB4020▽RAY2000A▽SW83▽SW83a。このうちDoseRAE2 PRM-1200は東京都が70台購入し、空間放射線量の測定のため、23区を含む区市町村に1、2台ずつ貸与している。都福祉保健局環境保健課は「簡易な計測しか使えないと断ったうえで貸している」と話している。【水戸健一】
毎日新聞 2011年9月9日 東京朝刊
国民生活センター
汚染水や大気中からの降下分も含めて、海に流出した放射性物質の総量は1万5000テラ・ベクレル
1万5千テラベクレルが海に流出 東電発表の約3倍
東京電力福島第1原発事故で、3月21日から4月30日までに海に流出した放射性物質の量は1万5千テラベクレル(テラは1兆)に達するとの試算を日本原子力研究開発機構などのグループが8日までにまとめた。
東電は4月1~6日に2号機取水口付近から海に流出した高濃度汚染水に含まれる放射性物質(ヨウ素とセシウム)を4700テラベクレルと発表していた。もとになる期間が異なるが、今回の試算は約3倍に上り、原子力機構の小林卓也研究副主幹は「ほかのルートからも放射性物質が流れ出ていた可能性を示すものだ」と指摘している。
2011/09/08 13:24 【共同通信】
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