南海トラフ巨大地震、想定震源域2倍に 最大M9
内閣府検討会
2011/12/27 13:01
内閣府の有識者検討会は27日、東海、東南海、南海地震を起こす「南海トラフ」で発生する最大級の巨大地震の想定震源域を北と西に広げ、従来の約6万平方キロメートルから約11万平方キロメートルと約2倍に拡大するとの中間とりまとめを発表した。地震の規模、マグニチュード(M)も従来は3地震が連動した場合でM8.7だったが、最大M9.0(暫定値)に引き上げる。
来年4月までに震度分布や津波高などの詳細な想定を公表。具体的な修正を受け、各自治体が地域防災計画に反映する。
拡散予測「活用の準備なかった」=事故調指摘に文科相
東京電力福島第1原発事故で政府の事故調査・検証委員会の中間報告が、放射能の拡散状況を予測するシステム「SPEEDI」の試算結果を迅速に公表しなかったと指摘したことについて、中川正春文部科学相は27日の閣議後記者会見で、「どう活用していくか組織としてのルールや事前の準備がなく、起こってから議論していたように思われる。手落ちがあったのではないか」と述べた。
中川文科相は「文科省、内閣府、対策本部、保安院のどこか一つでも、避難経路に生かす発想があれば生かせた」と強調。「大きく反省しなければならず、なぜそうなったのかしっかり検証することが大事だ」と述べた。(2011/12/27-13:02)
http://www.jiji.com/jc/zc?k=201112/2011122700404
年明けに試験再開=六ケ所村の再処理工場-日本原燃社長
日本原燃の川井吉彦社長は27日、青森市内で記者会見し、青森県六ケ所村の使用済み核燃料再処理工場について、年明けにも工場完成に向けた試験を再開すると表明した。東日本大震災の影響を受け、試験を中断していたが、三村申吾知事が前日に同社を含む原子力事業者の安全対策を了承。川井社長は「年明けの1月下旬から2月上旬ぐらいになる」との見通しを示した。
また、建設工事を中断しているウラン・プルトニウム混合酸化物燃料(MOX燃料)工場についても「工事を再開したい」との意向を示した。その上で、「工事(の着工)は春になる」と述べた。(2011/12/27-11:20)
http://www.jiji.com/jc/c?g=eco_30&k=2011122700258
吉田所長、TV会議で一芝居…本社欺き注水続行
福島第一原発1号機への海水注入を巡り、吉田昌郎所長が本店側の要請に反して注水を継続するため、一芝居打った場面も、中間報告で再現された。
1号機への海水注入が始まったのは、3月12日午後7時過ぎ。海江田経産相の命令だったが、その情報が届いていない官邸では、菅首相らが海水の悪影響について協議していた。
官邸に詰めていた東電の武黒一郎フェロー(65)から電話を受けた吉田所長は、既に海水注入を始めたことを伝えたが、武黒フェローは官邸での協議が終わっていないことを理由に海水注入をいったん止めるよう強く要請した。
吉田所長は、本店などと相談したが、注水中断は危険と考え、自らの責任で注入を継続した。その際、発電所対策本部の注水担当者を呼び、本店などとつながっているテレビ会議のマイクに拾われないよう、小声で「これから海水注入中断を指示するが、絶対に注水をやめるな」と指示。そのうえで、部屋全体に響き渡る声で海水注入中断を宣言した。このため、本店だけでなく、現場作業員の大半も注水は中断されたと思い込んでいた。
(2011年12月27日08時27分 読売新聞)
東日本大震災:福島第1原発事故 政府事故調中間報告 要旨(その3止)
東日本大震災:福島第1原発事故 政府事故調中間報告 要旨(その2)
東日本大震災:福島第1原発事故 政府事故調中間報告 要旨(その1)
東京電力福島第1原発事故を受けて設置された政府の事故調査・検証委員会(委員長=畑村洋太郎東京大名誉教授)が26日、中間報告書を公表した。要旨は次の通り。(文中の肩書は当時)