UPDATE1: 7月の国連食料価格指数が6%上昇、食料危機再来の懸念
2012年 08月 10日 11:15 JST◎7月のFAO世界食料価格指数 前月から6%上昇 2008年の水準上回る
◎FAOエコノミスト 07─08年食料危機の再来を警告 生産国の規制措置を懸念
◎9日のシカゴ先物市場でトウモロコシが最高値 大豆も上昇
[ローマ 10日 ロイター] 国連食糧農業機関(FAO)のダシルバ事務局長は、世界が食料危機に陥る危険性があるなか、農作物は燃料よりも食料として重要とし、米国はバイオ燃料政策を変更すべきとの考えを示した。
事務局長は、10日付の英フィナンシャル・タイムズ(FT)紙に寄稿し、米国産トウモロコシは過去56年間で最悪の干ばつに見舞われ生産の大部分が縮小しているが「その大半は連邦法によりバイオ燃料として利用されることから、食料や飼料向けのトウモロコシはさらに減る」と指摘。「当該法が速やかに一時停止されれば、市場に一定の安心感をもたらし、食料や飼料向けに流れる量が増える」と述べた。
FAOが発表した7月の世界食料価格指数は平均213となり、前月の201から6%上昇した。米干ばつなどを受け、すでに商品市場では穀物相場が上昇しているが、FAOのデータを受け、2007─08年の食料危機が再来する可能性があるとの懸念が強まっている。