「原発再稼働なし」経済損失は年7.2兆円 日経センター
電力不足で生産・輸出伸び悩み 2011/6/14 19:59
日本経済研究センターは14日、東日本大震災の影響を織り込んだ2020年度までの中期経済予測をまとめた。定期検査に入った全国の原子力発電所が再稼働しなかった場合、工場の稼働率低下などで年間7.2兆円の経済損失が発生すると試算した。火力発電などによる代替では夏のピーク時の電力不足は解消できないとみている。
予測では、民間設備と労働力を平均的に使って生み出せる潜在国内総生産(GDP)の減少を経済損失ととらえた。
電力不足で生産や輸出が伸び悩む一方で、火力発電へのシフトや資源高で化石燃料の輸入コストが急増すると判断。貿易収支は11年度から赤字に転落し、海外からの利子や配当の受け取りを含めた経常収支も17年度には赤字に転じると予測している。
原子力発電から火力発電へのシフトで、二酸化炭素(CO2)の排出量は20年度には1990年度比で14%増えると試算した。
汚泥に放射性物質 16都道府県
6月14日 18時24分
福島 22%の学校で表土除去へ
6月12日 21時2分
福島県が今月1日から行った放射線量の調査で、全体のおよそ22%に当たる372の小中学校や高校などで、1時間当たり1マイクロシーベルト以上の放射線が検出されたことが分かりました。各自治体では、校庭などの表面の土を取り除く作業を急ぐことにしています。
東京電力福島第一原子力発電所の事故を受け、文部科学省は、1時間当たり1マイクロシーベルトの放射線量が検出された場合は、校庭などの表面の土を取り除く費用のほぼ全額を負担して各自治体に対応に当たってもらうことにしています。
これを受けて、福島県は今月1日から原発から半径20キロ圏内の警戒区域や計画的避難区域を除くすべての小中学校や高校、それに保育園など1700か所余りで測定を行いました。その結果、全体の22%にあたる372か所で1時間当たり1マイクロシーベルト以上が測定されたということです。
放射線量が高かったのはいずれも福島市で、大波小学校の3.1マイクロシーベルト、渡利中学校と南向台小学校の2.8マイクロシーベルト、それに東浜保育所の2.6マイクロシーベルトでした。各自治体の中には、すでに校庭の表面の土を取り除く対応を行ったところもあり、まだの所についても作業を急ぐことにしています。
【浜岡原発停止】中電、株主の理解焦点 全面停止から1カ月
2011年6月14日
中部電力浜岡原発の全面運転停止から14日で1カ月。停止の判断、安定供給に向けた休止火力の立ち上げ、資金面での手当てと、中電には重い経営課題が次々と突きつけられている。28日に迫った株主総会でも、浜岡原発の再開をめぐる議論が大きな焦点となるのは確実だ。
「公的事業を営む私どもにとって、今回の要請は事実上、命令と同義。株主の皆さんには(浜岡原発が停止する)2~3年は無理をお願いするが、再開の確約を得ており、長期的には安心を得て利益につながるとご理解いただきたい」。中電の水野明久社長は先月23日の記者会見で、株主に向けたメッセージを披露した。
電力株は安定性や配当を重視する投資家から、長期保有の対象として人気を集めてきた。しかし3月の東日本大震災と福島第1原発事故で状況は一変。原発を保有する潜在的リスクが表面化した。
千葉、茨城で土壌から通常の400倍セシウム 筑波大調査
2011年6月14日 10時18分