IOC 猪瀬知事失言処分せず 規定順守を再確認
東京都の猪瀬直樹知事が2020年夏季五輪招致を争うイスタンブール(トルコ)を批判する趣旨の失言をした問題で、国際オリンピック委員会(IOC)は1日、東京招致委員会の説明を受け入れ、処分はしないとの回答を送ったことを明らかにした。IOCは「ルールを守るよう念を押し、この問題は終結すると東京に通知した」と説明した。
招致委の鈴木徳昭戦略広報部長はIOCから回答があったとし、「今後もより一層招致活動のルールを厳守して行動していきたい」と述べた。竹田恒和理事長は「取りあえずよかった。今後はこうした問題がないようにしたい」と話した。
猪瀬知事は4月27日付の米ニューヨーク・タイムズ紙の記事に、イスラム教やトルコを批判したと受け取れる発言が掲載された。IOCは事実関係の確認などを求め、招致委は4月30日に竹田理事長名のメールで「ルールの順守を約束する。知事は他都市に言及し、IOCルールに抵触する可能性のある不適切な表現が一部あったことを認め、謝罪した」などと説明した。
猪瀬知事は「イスラム教国が共有するのはアラー(神)だけで、互いにけんかしており、階級がある」などの発言を記事で引用された。知事は4月30日に「不適切な発言で、訂正したい」と述べ、謝罪した。
[ 2013年5月1日 20:07 ]
知事、一転して謝罪「訂正してお詫び」
2013.4.30 12:17 [猪瀬直樹都知事]
2020年五輪招致を目指す東京都の猪瀬直樹知事が、ライバル都市のトルコ・イスタンブール批判ともとれる発言をしたとニューヨークタイムズ紙で報じられた問題で、猪瀬知事は30日、発言があったことを認めた上で「こちらの表現不足。不適切な発言であり、訂正してお詫びしたい」と述べた。都庁で記者団の取材に答えた。
猪瀬知事は問題の発言について「インタビューが終わり、立ち上がってから雑談をするなかで『南米初やイスラム圏初というのはなんなんだろうか』と話した。東京のPRが9割9分だった」とし、インタビューの主要部分ではなかったと釈明した。
行動規範で他都市批判が禁じられていることは「認識していた」としつつも、「他都市と比べた質問に対して答えようとすると、自分のどこがよいのかと説明するために、どうしても他都市と比較して答えてしまう」と弁明。「批判のつもりはなかったが、そう受け取られてしまったということはこちらの表現不足だった」と謝罪した。
その上で「どの線がIOC(国際オリンピック委員会)の行動規範に触れるのか、勉強になった。これからの東京PRの反省にしていく」とした。
猪瀬知事の謝罪受け入れ=「日本との長年の友情重視」-トルコ
【エルサレム時事】トルコからの報道によると、2020年夏季五輪招致を目指す東京都の猪瀬直樹知事がライバル都市のイスタンブール(トルコ)を批判した問題で、クルチ青年スポーツ相は1日までに、猪瀬知事の謝罪を受け入れる考えを示した。
その上で、クルチ・スポーツ相は「トルコと日本の人々の間で何世紀も続いてきた友情とお互いを尊重し合う心を最大限に重視している」と強調した。
同相は猪瀬知事の発言に対し、ツイッターで「発言は公正でなく悲しいことだ。オリンピックの精神に反している」と非難していた。 (2013/05/01-22:29)
http://www.jiji.com/jc/c?g=spo_30&k=2013050100927
猪瀬知事失言にトルコのサイト「これで東京は負け」の書き込み相次ぐ
東京都の猪瀬直樹知事が2020年夏季五輪招致をめぐりライバルのイスタンブール(トルコ)を批判する趣旨の発言をした問題で、トルコのメディアは4月30日、知事が発言を撤回して謝罪したことを一斉に報じた。
新聞社のウェブサイトなどのコメント欄には「これで東京は負けだ」などの書き込みが相次いだ。トルコ政府や五輪当局の反応は伝えられていない。
テレビ局NTVのサイトには「東京都知事がこれだけトルコ人をいじめたら、イスタンブールのチャンスは大きい」「これで東京は負けるだろう」と、失言によりイスタンブールが有利になると期待する声が多く寄せられた。
英字紙トゥデーズザマンでは「謝罪は本気なのか、それとも国際オリンピック委員会の規約にならったのか」と真意をいぶかるコメントも。一方「この人は正しいことを言っている」と知事の発言を支持する人もいた。(共同)
[ 2013年5月1日 11:55 ]