2012年1月18日20時2分
食品に含まれる放射性物質の新基準について、消費者庁は、基準が「一般食品」よりも厳しくなる「乳児用食品」を買う人が区別できるよう、表示を義務づける方針を決めた。
新基準案では、一般食品は1キロあたり放射性セシウム100ベクレル、乳児用食品は50ベクレルとされ、4月1日から適用される予定だ。
厚生労働省が想定している乳児用食品は、粉ミルクや離乳食のインスタント食品など乳児向けの食品とすぐわかるものだけではなく、焼き菓子のボーロや軟らかいせんべいのように、大人も食べられるおやつも含まれる。一般用、乳児用どちらが適用されているか迷うことも予想される。
消費者庁が18日に内閣府消費者委員会に諮問した案では、乳児用の基準が適用される食品には、「乳児用規格適用食品」などと文字で表示する。粉ミルクや、「7カ月から食べられます」「ベビーフード」といった、乳児向けということがわかる記載があり、判断に迷わない場合は省略することも認める方針だ。
一般から意見を募集するなどの手続きの後、消費者委からの答申を受けた上で案を見直し、4月中をめどに決定する。
乳児用食品 表示義務づけへ
1月19日 6時32分
乳児用の食品にことし4月から放射性物質の基準値が設けられることから、消費者庁は、一部の菓子や飲み物などに新たに乳児用であることを示すよう義務づける方針を固め、具体的な方法について検討を始めました。
食品に含まれる放射性セシウムの基準はことし4月から大幅に厳しくなり、1歳未満の乳児が摂取する食品については、1キログラム当たり50ベクレルとする基準値が設けられる予定です。粉ミルクやベビーフードは、健康増進法に基づくなどして、すでに乳児用と分かるよう表示されているため、消費者庁は、紛らわしい一部の菓子や飲み物などに限って新たに乳児用であることを示すよう義務づける方針を固め、18日、弁護士や消費者団体の代表などで作る委員会に意見を求めました。これに対し委員らは「一部に限るのではなく、乳児用であればすべて統一的な表示を行うべきではないか」とか、「表示の切り替えは慎重にしないと消費者が混乱する」などと指摘していました。消費者庁では、今後、一般からも意見を求めて具体的な方法について検討を進め、新たな基準値が設けられる4月には表示の義務づけを行いたいとしています。
消費者庁:乳児向け食品の表示義務づけへ
放射性セシウムの新たな食品基準値で、一般食品と別区分となる「乳児用食品」について、消費者庁は18日、乳児向けの菓子などに対象品であることの表示を義務づける方針を決めた。同日、消費者委員会に諮問した。今後答申を得て、食品衛生法に関する内閣府令を改め、4月中の開始を目指す。
「ソフトせんべい」やジュース、ゼリーなど、乳児用食品であるのに一般食品と判別しにくい商品について、パッケージに表示を義務づけていく。粉ミルクやベビーフードなど乳児向けと分かる食品や、対象月齢を表示した食品は、規制対象から除外する予定。
新しい食品基準値は厚生労働省が4月から導入予定で、一般食品が1キロあたり100ベクレルに対し、乳児用食品は同50ベクレルと厳しくする。現行の食品衛生法には乳児用食品の規定がないため、同庁は消費者が迷わないような表示が必要と判断した。【水戸健一】
毎日新聞 2012年1月18日 20時36分
2011年12月20日22時26分
乳児用は50ベクレルに 食品中の放射能で新基準案
厚生労働省は、食品に含まれる放射性物質の新たな基準案をまとめた。子どもが放射性物質の影響を受けやすいことに配慮して、「乳児用食品」と「牛乳」は1キロ当たり50ベクレルとしたほか、「飲料水」は10ベクレル、「一般食品」は100ベクレルにした。来年4月からの適用を予定している。
この案は22日に開かれる厚労省の薬事・食品衛生審議会に提案される。
放射性セシウムの暫定基準は「牛乳・乳製品」「飲料水」が200ベクレル、「野菜類」「穀類」「肉、卵、魚、その他」が500ベクレルになっている。新基準は暫定基準より「飲料水」が20倍、「牛乳」は4倍、「一般食品」は5倍厳しくなる。