東京電力は10日、福島第1原発4号機の使用済み燃料プール内の映像を公開した。内部の撮影は昨年4、5月に続き3回目で、今回は燃料取り出しに向けた透明度の調査が目的。東電は映像から、1535体ある燃料集合体に大きな損傷がないことが改めて確認できたとしている。
撮影は9日午後に実施。水中カメラの視界は約5メートルで、4号機建屋の爆発によるコンクリ片などのがれきも確認できた。東電は3月にも再度調査し、2014年開始予定の燃料取り出し作業に活用する。(2012/02/10-20:36)
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2012021001001
4号機の燃料プール 映像公開
2月10日 20時4分
東京電力福島第一原子力発電所の廃炉に向けた工程で、最初に燃料を取り出す4号機の燃料プールの中を水中カメラで撮影した映像が公開され、東京電力は、水の透明度は5メートルほどあり、燃料の変形や損傷は確認されなかったと発表しました。
福島第一原発は最長で40年かけて廃炉作業を行う計画で、まず来年中に4号機の燃料プールにある燃料を最初に取り出し始め、敷地内の施設に一時保管することにしています。
4号機の燃料プールには最も多い1535本の燃料が収まっていますが、水素爆発の影響で建屋が壊れ水中にがれきが散乱し、中の状態を詳しく把握できていないため、東京電力は9日、水中カメラをプールに入れて内部を調べました。
燃料の取り出しに向けては、燃料の上に落ちたがれきの状態を正確に把握する必要があることから、今回はカメラの脇から目印をつけたワイヤーを落として水の透明度を測定したところ、透明度はおよそ5メートルあったということです。
映像からは、燃料を収める格子状のラックの上にがれきが一部落ちているのが分かりましたが、燃料の変形や損傷は確認されなかったということです。
東京電力は来月も4号機のプールに、数回、水中カメラを入れて、水中のがれきの状態や燃料に損傷がないかを詳しく調べることにしています。
東京電力は「今後はプールに落ちているがれきを撤去するために、何が必要なのかさらに調査を進める」と話しています。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120210/t10015938821000.html
福島第1原発4号機、プール内映像を公開
2012/2/10 19:53
東京電力は10日、福島第1原子力発電所4号機の使用済み燃料プール内部を撮影した水中カメラの映像を公開した。目印を付けたワイヤを一緒に下ろして透明度を測り、プール内の視界が約5メートルであることを確認した。散乱するがれきが映り、撤去方法などの検討に入る。4号機は廃炉に向けた工程表で最初に燃料を取り出すことになっており、今後もプール内の状況を詳しく調べる。
9日に撮影した。建屋が爆発した影響で、プール内にもがれきが落ちているが、燃料本体や燃料を収める棚などに損傷は見られなかったという。
4号機のプールには1~6号機の中で最も多い1535本の燃料がある。事故直後は水温が約90度まで上昇し、燃料の損傷が懸念された。その後、代替の冷却装置が稼働し、10日午前11時時点での水温は25度まで下がっている。
4号機のプール内を撮影したのは昨年5月以来。今後もカメラを入れて調査する。4号機の燃料は2013年末までに取り出しを始める予定だ。
一方、2号機の原子炉圧力容器底部に3つある温度計の1つで温度が上がっているが、10日午後5時時点では67.5度だった。
東京電力
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