2月27日 18時15分
核問題を巡って北京で行われたアメリカと北朝鮮の直接協議で、北朝鮮は、アメリカが穀物を含めた食糧支援をすれば、IAEA=国際原子力機関による監視の下でウラン濃縮活動を停止する用意があると表明していたことが明らかになりました。
これは、6か国協議の複数の関係筋がNHKに明らかにしたものです。
それによりますと、今回の米朝協議で、北朝鮮は、アメリカが穀物を含めた食糧支援を実施すれば、それと引き換えに、IAEAの査察官をニョンビョンの核施設に受け入れ、査察官の監視の下、ウラン濃縮活動を停止する用意があると表明しました。
アメリカから北朝鮮への食糧支援を巡っては、去年12月、アメリカが、穀物ではなく、栄養価の高いビスケットやビタミン剤など合わせて24万トン分を支援する案を示していました。
この案に対し、今回、北朝鮮側は、コメなどの穀物を必ず含めること、また支援の全体量も増やすよう求めたということです。
結局、北京の協議では結論は出ず、両国はニューヨークの国連代表部を通じて調整を続けることになりました。
北朝鮮としては、ことし4月15日のキム・イルソン主席の生誕100年に合わせて大規模な食糧配給をするため、アメリカからできるだけ急いで多くの支援を取りつけたいものとみられ、今後、両国が合意に達すれば、3年以上中断している6か国協議も再開への道筋が開ける可能性があります。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120227/t10013322231000.html
中国“北朝鮮への支援を歓迎”
2月27日 22時45分
中国政府は、北朝鮮との間で先週、食糧支援について協議したことを明らかにしたうえで「関係国がさまざまな形で北朝鮮を支援することを歓迎する」と述べ、アメリカに対し、北朝鮮が非核化への見返りとして食糧支援を求めていることに柔軟に対応するよう促すねらいもあるとみられます。
中国外務省の洪磊報道官は、27日の定例会見で、中国と北朝鮮の外交部門の責任者が先週接触し、中国から北朝鮮に対する食糧支援について話し合ったことを明らかにしたうえで「関係国や国際社会がさまざまな形式で北朝鮮を支援することを歓迎する」と述べました。中国政府が、北朝鮮への食糧支援を巡り、具体的に言及するのは異例のことです。
これについて、一部の韓国メディアは、中国外務省でアジア政策を担当する傅瑩次官が5日間にわたって北朝鮮を訪問したと伝えています。
先週、北京で行われた米朝協議では、北朝鮮側が穀物を含めた食糧支援をアメリカから受ければ、ウラン濃縮活動を停止する用意があると表明したことが明らかになっています。
中国政府が、今回、北朝鮮への食糧支援について踏み込んだ姿勢を打ち出したのは、6か国協議の議長国として、3年以上開かれていない協議の再開に向けて事態を打開するため、アメリカに北朝鮮が求める内容の支援に柔軟に対応するよう促すねらいもあるとみられます。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120227/k10013329001000.html
中国外務次官が訪朝 両国関係、食糧支援など協議
2012年02月28日
【新華社北京2月27日=梁淋淋 廖雷】 中国外務省の洪磊副報道局長は27日の記者会見で、中国の傅瑩外務次官が先週、北朝鮮を訪問したことを認めた。
洪副報道局長によると、今回の訪朝で中朝は両国関係の発展や朝鮮半島の平和安定などについて協議し、北朝鮮の核問題をめぐる六カ国協議の早期再開に向けて努力することで合意した。双方はまた、中国から北朝鮮への食糧支援についても協議した。
洪副報道局長は「中国は朝鮮に対してこれまでできる限りの援助を行ってきた。われわれは関係各方面と国際社会が北朝鮮に対してさまざまな形での支持や支援を与えることを歓迎する。支援は北朝鮮が現在の困難を抜け出すことを助けるものだ」と述べた。
(翻訳 崔蓮花/編集翻訳 恩田有紀)
http://www.xinhua.jp/socioeconomy/politics_economics_society/291360/