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2012/02/01

「もんじゅ」の事故に絡む動燃職員の自殺訴訟、遺族側の敗訴が確定

遺族の敗訴確定=動燃職員自殺訴訟-最高裁
 1995年に旧動力炉・核燃料開発事業団(動燃、現日本原子力研究開発機構)の高速増殖炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)で起きたナトリウム漏れ事故に絡み、自殺した元総務部次長西村成生さん=当時(49)=の遺族が、同機構に約1億4800万円の損害賠償を求めた訴訟の上告審で、最高裁第3小法廷(寺田逸郎裁判長)は1月31日付で、遺族側の上告を棄却する決定をした。賠償を認めなかった一、二審判決が確定した。

 遺族側は、動燃に記者会見でうその説明をするよう強いられたのが自殺の原因と訴えていた。
 一審東京地裁は、会見での事実と異なる説明が自殺の一因としたが、「動燃が西村さんに虚偽発表をするよう指示したことを示す証拠はない」として請求を棄却。二審東京高裁も支持していた。(2012/02/01-20:26)

 http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2012020100788





元動燃職員遺族側の敗訴確定 もんじゅ事故調査中の自殺
2012/2/1 18:37
 1995年12月の高速増殖炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)のナトリウム漏れ事故を巡り、動力炉・核燃料開発事業団(動燃、現・日本原子力研究開発機構)で調査を担当した職員が自殺したのは、動燃から虚偽の説明を強いられたためだとして、遺族が同機構に損害賠償を求めた訴訟の上告審で、最高裁第3小法廷(寺田逸郎裁判長)は1日までに遺族側上告を退ける決定をした。

 決定は1月31日付。遺族側敗訴が確定した。

 元動燃次長の西村成生さん(当時49)は事故の内部調査を担当。事故直後の現場を撮影したビデオを動燃が隠していたことに関し、動燃本社がビデオの存在を知った日について、96年1月12日の記者会見で調査結果と異なる「1月10日」と説明した。西村さんは翌13日、東京都内で飛び降り自殺した。

 一審・東京地裁は「動燃が虚偽の発表を強いたとはいえない」として請求を棄却。二審・東京高裁も「動燃には自殺を予見できなかった」などとして一審を支持した。