東京電力は2日、福島第1原発4号機の使用済み核燃料プールに隣接するタンクの水位が1日異常低下し、原因は同日、関東・東北地方で最大震度4を観測した地震の影響と発表した。東電は、プール内の放射性汚染水がタンクと逆側の原子炉格納容器側に流れ込み、一時的にプールからタンクへの水の供給が途絶えたことが原因とみている。プールの冷却に影響はないという。
東電によると、タンクの水位は通常、自然蒸発などで毎時1.6センチほど低下するが、地震後、毎時8~9センチずつ下がっていた。タンク内の汚染水は外付けの熱交換器とフィルターを通って熱やごみが取り除かれ、再びプールに戻される。【比嘉洋】
毎日新聞 2012年1月2日 23時54分
東電:4号機タンク水位低下、冷却問題なし-1日の地震の影響
1月3日(ブルームバーグ):東京電力は2日、福島第一原子力発電所4号機で、使用済燃料プールからあふれた水を受けるためのスキマサージタンクの水位が1日午後2時からの3時間に約24センチ低下したとウェブサイトで発表した。2日午後4時の段階で、原子炉建屋などに水漏れはなく、プールの冷却にも問題はないとしている。
東電は原因について、プールから同タンクにあふれる水量が低下した一方で、プールから、原子炉圧力容器と原子炉格納容器の蓋を収納している「空間原子炉ウェル」への流水量が増加したためだと説明。同タンクの水位低下分と、空間原子炉ウェルの水位上昇分はほぼ同量だとしている。その上で、2日午前に原子炉ウェルに水を張ったところ、スキマサージタンクの水位の低下はみられないという。
更新日時: 2012/01/03 18:27 JST