2011年4月7日19時34分
民主党は7日、内閣法制局長官ら官僚の答弁禁止を盛り込んだ国会法改正案の撤回を決めた。ただ、国会に提出済みの法案を取り下げるには手続き上、筆頭提出者である小沢一郎元代表の同意が必要で、もつれる可能性がある。
菅政権は東日本大震災を機に、閣僚ら政務三役を増やすための「内閣法改正案」を今月中に提出することを目指している。一方、小沢氏が主導して提出し、継続審議となっている「国会法改正案」は、政務三役を増やす内容が内閣法改正案と重なるうえ、野党の反対で成立のメドが立たないため、撤回することにした。
撤回を決めた7日の党政治改革推進本部の役員会では、小沢氏側近の岡島一正副幹事長が「官僚答弁の禁止と政務三役の増員は表裏一体」と反発。岡田克也幹事長は「引き続き議論する」と引き取った。
「小沢法案」取り下げ…同意必要、調整に時間も
民主党は7日の政治改革推進本部(本部長・岡田幹事長)の役員会で、昨年の通常国会から継続審議となっている国会法改正案と政治主導確立法案を取り下げることを決めた。
副大臣、政務官の増員を柱とした国会法改正案と、国家戦略室の「局」への格上げなどを目指した政治主導確立法案は、鳩山政権時代に小沢一郎元代表(当時幹事長)が肝いりで成立を目指したもので、党内では「小沢法案」とも呼ばれた。政府は東日本大震災を受け、閣僚の3人増員などを盛り込んだ内閣法改正案を今国会に提出する方針で、同法案と国会法改正案などには重複する部分があるため、取り下げることにした。
ただ、国会法改正案は議員提案で、取り下げには提出者の代表者である小沢元代表の同意が必要になる。元代表に近い岡島一正副幹事長がこの日の役員会で取り下げに慎重な考えを示しており、今後、調整に手間取る可能性がある。
(2011年4月8日00時52分 読売新聞)
国会法改正案、民主再提出へ 政治主導確立法案も 2011/4/7 19:12
民主党の政治改革推進本部(本部長・岡田克也幹事長)は7日の役員会で、内閣法制局長官を含む官僚の国会答弁禁止などを盛り込んだ国会法改正案と、国家戦略室を「局」に格上げする政治主導確立法案をいったん取り下げ、提出し直す方針を決めた。
政府は閣僚を17人から最大20人に増やす内閣法改正案を国会に提出予定で、内容が一部重なるためだ。国会法改正案と政治主導確立法案は民主党が掲げた「政治主導」を実現する狙いで国会に提出し、副大臣・政務官や首相補佐官の増員も明記している。