2011年4月5日13時28分
松本龍環境相は5日の記者会見で、国会に提出している地球温暖化対策基本法案に盛り込んだ温室効果ガス排出量の25%削減目標について「柔軟な対応も考えられる」と述べ、国会論戦を通じて法案修正もあり得るとの考えを示した。政府が掲げる25%削減目標は、原発の増設や稼働率の向上を前提にしている。福島第一原発の事故で、こうした前提の見通しが立たなくなっており、南川秀樹環境事務次官が削減目標の見直しを示唆する発言をしていた。
会見で松本環境相は「温暖化対策に積極的に取り組んでいく方針に変わりはない」としながらも、「原発の稼働や建設、経済成長の見込みなどを含めて関連情報の収集や把握に努めていきたい」とし、エネルギー供給を見通した上で、目標を議論する姿勢を見せた。