【ブリュッセル時事】パリ近郊の空港で静岡県の緑茶から基準値の2倍を超す放射性物質が検出された問題で、欧州連合(EU)執行機関の欧州委員会は、緑茶を含む同県産食品全般に対する輸入規制を強化する方向で検討に着手した。欧州委当局者が20日明らかにした。
EUは福島第1原発事故を受け、福島や東京など13都県産の食品をEU域内に輸入する際は、放射性物質の検査証明書を添付するよう要求。他道府県は産地証明で済むため、対象地域に指定されると生産者側の負担が増えることになる。
欧州委当局者によれば、フランスは今回の緑茶の問題に関連して、静岡を対象地域に指定するよう欧州委に20日までに要請。欧州委は内部検討を始め、「静岡を指定地域に加えることを数週間内にもEU各国に提案する可能性がある」という。同当局者は「まだ何も決まっていない」とも強調した。(2011/06/21-06:42)
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2011062100073