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2011/07/22

21日現在のまとめでは、汚染わらを与えた牛を出荷した農家の存在が確認されたのは10県で、出荷頭数は約1400頭に上る。

汚染牛肉、国が買い上げ焼却処分へ 不安の解消図る
 肉牛にえさとして与えられる稲わらが放射性セシウムに汚染されていた問題で、農林水産省は21日、牛を解体した後の検査で肉から国の基準値(1キロあたり500ベクレル)を超えるセシウムが検出された場合は、その牛の肉を国で買い上げて焼却処分する方針を明らかにした。流通しないようにすることで消費者に安心してもらうのが目的だと説明している。

 筒井信隆農水副大臣がこの日の記者会見で考えを示した。東京電力福島第一原発の事故で汚染された食品は野菜や魚介類など多品目にわたるが、国が直接、被害を補償するのは初めて。

 牛肉の汚染をめぐる今回の問題は8日、福島県南相馬市の畜産農家から出荷された牛の肉が汚染されていたことがわかって表面化。事故後に集めた汚染わらを食べさせたことが原因だったため、他にも汚染された牛がいないかどうかの調査が続いている。朝日新聞社の21日現在のまとめでは、汚染わらを与えた牛を出荷した農家の存在が確認されたのは10県で、出荷頭数は約1400頭に上る。

 この影響で牛肉への信頼がゆらぎ、価格も一時暴落するなどしたことから農水省は速やかな対策が必要と判断した。筒井副大臣は「基準値を超えたものが一切市場に出回らない形で消費者に安心感をもってもらうことが必要」と述べた。

 同省の説明によると、解体されて枝肉となった状態で実施される検査の際に基準値を超えれば、その牛1頭分の肉をすべて買って焼却処分する。検査は抽出で、実施する数は各自治体の判断によるという。

 また、8日の発覚以降に出荷・流通した牛肉で、回収後に基準値を超えたことが確認されたものも対象とする。発覚後の調査では、これまでに計29頭の牛肉の汚染が確認されている。

2011年7月22日1時14分







セシウム汚染牛肉 42都道府県で消費か
2011年7月21日 11:31
 福島県などの農家で放射性セシウムに汚染された稲わらが牛に与えられていた問題で、出荷された問題の肉の流通先は43都道府県に広がり、このうち42都道府県では消費された可能性があることがNNNのまとめでわかった。

 出荷が確認された43都道府県は以下の通り。

 北海道、青森県、秋田県、岩手県、山形県、宮城県、福島県、茨城県、栃木県、群馬県、東京都、埼玉県、神奈川県、千葉県、新潟県、石川県、福井県、富山県、静岡県、長野県、山梨県、岐阜県、三重県、愛知県、滋賀県、奈良県、大阪府、京都府、兵庫県、和歌山県、香川県、愛媛県、徳島県、高知県、島根県、広島県、山口県、福岡県、大分県、長崎県、宮崎県、熊本県、鹿児島県

 消費された可能性がある42都道府県は以下の通り。

 北海道、青森県、秋田県、岩手県、山形県、宮城県、福島県、茨城県、栃木県、群馬県、東京都、埼玉県、神奈川県、千葉県、新潟県、石川県、福井県、富山県、静岡県、長野県、山梨県、岐阜県、三重県、愛知県、滋賀県、大阪府、京都府、奈良県、兵庫県、和歌山県、香川県、愛媛県、徳島県、高知県、島根県、広島県、山口県、大分県、長崎県、宮崎県、熊本県、鹿児島県





汚染疑い牛、1300頭超す 新たに5県で614頭出荷判明
岩手のわらからセシウム

 2011/7/21 0:41

 放射性セシウムを含む稲わらを肉牛に与えていた問題で、新たに岩手、秋田、群馬、岐阜、静岡5県の農家から汚染疑いのある牛が計614頭出荷されていたことが20日、各県の調査で分かった。既に判明している福島、山形、新潟、埼玉の4県と合わせ1349頭が出荷・流通されたことになる。流通先は鳥取、沖縄県を除く45都道府県に上った。

 岩手県一関市などの農家が使用していたわらからは国の暫定規制値(1キログラム当たり300ベクレル)を超えるセシウムが検出された。福島、宮城に続き、福島第1原子力発電所から約170キロ離れた岩手県内でも汚染されたわらが確認された。

 静岡、秋田、群馬、岐阜の農家は宮城県登米市産のわらを使用していた。宮城県産のわらの流通先は8県となった。

 新たに判明した5県の出荷数は群馬355頭、岐阜29頭、静岡148頭、岩手81頭、秋田1頭。静岡からは県内と愛知、大阪に出荷された。岩手は東京、岩手、神奈川に出荷。秋田の1頭は解体されたが、市場には流通していない。群馬、岐阜の出荷先は調査中。

 静岡県富士宮市の農家は登米市産の稲わら70トンを購入。わらから1キログラム当たり9380ベクレルの放射性セシウムが検出された。秋田の農家が登米市の業者から購入したわらからは2万ベクレルを検出。群馬県太田市の農家1戸も登米市の業者から稲わら約68トンを購入していた。

 岩手県では一関市と藤沢町の農家5戸が牛に与えていたわらから最大で5万7千ベクレルを検出。この5戸のほか、両市町の7戸も福島第1原発事故後に集めたわらを牛に与えていたが、現物が残っておらず検査できなかった。この計12戸から81頭が出荷された。

 また新潟県は20日、汚染されたわらを与えられた可能性がある肉牛を10農家が計85頭出荷していたとして個体識別番号を公表。加えて18日に判明していた規制値を超える放射性セシウムを含む稲わらを与えられ、出荷された24頭について、少なくとも1都9県に流通していたと発表した。〔共同〕





宮城県
農家10戸使用、100頭出荷
セシウム汚染稲わら 最大で規制値の20倍
高濃度の放射性セシウムに汚染された稲わらが肉牛に与えられていた問題で、県は21日、県内で肉牛を飼育するすべての畜産農家に対する調査で、10戸の農家が規制値を超える稲わらを与え、計100頭を仙台や東京の市場に出荷していたことを確認したと発表した。稲わらからは最大で規制値の約20倍のセシウムを検出。村井知事は同日、県議会で県産肉牛の全頭検査を実施する方針を示した。

 県によると、原発事故後に収集した稲わらを与えた農家67戸のうち、13戸は稲わらが残っていなかった。わらが残っていた54戸のうち13戸で検査を終え、うち10戸の稲わらから規制値を超えるセシウムが検出され、計100頭の出荷を確認した。農家の内訳は、栗原市8戸、石巻市1戸、蔵王町1戸。76頭が東京食肉市場、24頭が仙台市中央食肉卸売市場に出荷されたという。

 セシウムが検出されたのは、栗原市の農家が与えていた稲わらが最も高く1キロ・グラム当たり2万5952ベクレル。水分を含んだ状態に換算すると牧草の暫定規制値(1キロ・グラムあたり300ベクレル)の19・7倍に相当する。

 稲わら販売業者に対する調査では、原発事故後、県外に販売した業者は8業者に上り、11県に販売されていたことが判明した。

(2011年7月22日 読売新聞)






宮城産稲わらから基準値超セシウム 群馬
2011.7.21 02:25
 県は20日、県内の肉牛農家が保管していた宮城県産稲わらから、国の暫定基準値を上回る1750ベクレルの放射性セシウムを検出したと発表した。同農家からは4月1日~7月17日、計355頭が出荷されていた。県で出荷経路を調べている。また、県は同日、肉牛を出荷する県内全農家から1頭ずつを抽出し、独自の放射性物質検査を実施する方針を明らかにした。