東京電力は28日、福島第一原子力発電所の敷地内の土壌から放射性物質のプルトニウムを検出したと発表した。
プルトニウムは過去の大気圏内核実験でも放出され、現在も国内の土壌に混じっているが、東電は、今回の事故によって外部に放出されたプルトニウムも混じっているとみている。検出量はごくわずかで、人体には影響のないレベルだという。
東電によると、21日午後から22日朝にかけて、敷地内の5か所からプルトニウム238、239、240を検出した。
このうち、敷地内グラウンドと個体廃棄物貯蔵庫前の2か所で検出されたプルトニウム238について、同社の武藤栄副社長らは、「原子炉内で、ウランが照射されて長い時間照射されると出てくる核種だ。大気圏内での核実験に由来する物ではないと判断した。今回の事故に起因すると思われる」としている。
(2011年3月29日00時04分 読売新聞)