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2009/08/20

米、リチャードソンNM知事、北朝鮮国連代表部の金明吉公使らと会談 「北は2国間協議を求めており、6ヶ国協議復帰は拒否」

KBS 2009-08-20 13:51:25
北韓国連公使が米知事と会談 直接対話求める

 北韓国連代表部の金明吉(キム・ミョンギル)公使が19日、ニューメキシコ州サンタフェでアメリカ・ニューメキシコ州のリチャードソン知事と会談し、アメリカとの直接対話を求める意向を示しました。
リチャードソン知事が会談後にCNNテレビなどとのインタビューで明らかにしたところによりますと、金明吉公使は会談の中で、アメリカと新しい形式の対話を望む意向を示しました。
金明吉公使はまた、対話が実現すれば、核問題をはじめとする安全保障問題だけでなく、アメリカとの関係正常化などすべての問題について話し合う用意があると述べ、条件を付けずに、アメリカで北韓の核問題などを担当しているボスワース特別代表に会う意向も示したということです。
しかし、6か国協議に関しては、「制裁を生んだだけ」として復帰を拒否したということです。
ホワイトハウスは、今回の会談について、政府とは関係のない会談だとしながらも、北韓が非核化の道に復帰するきっかけになることを望んでいると述べ、期待感を示しました。
一方、アメリカ国務省は、今回の会談について、「米朝関係の改善に向けた否定的な兆しか、肯定的兆しかどちらとも言えない」と慎重な姿勢を示しており、「北韓は6か国協議に復帰しなければならない」として、これまでの立場を繰り返し強調しました。



AFP
北朝鮮、米国との2国間協議を要求 ニューメキシコ州知事
2009年08月20日 15:26 発信地:サンタフェ/米国

【8月20日 AFP】米ニューメキシコ(New Mexico)州のビル・リチャードソン(Bill Richardson)知事は19日、同州サンタフェ(Santa Fe)で北朝鮮国連代表部の金明吉(キム・ミョンギル、Kim Myong-Gil)公使らと会談した。会談後の生命でリチャードソン知事は、北朝鮮側が核問題をめぐって米国との2国間協議を求めたことを明らかにした。

 リチャードソン知事によると、北朝鮮は「核問題に関して米国と新たな対話の用意があることを示唆した。(米国との)2国間協議をはっきりと求めており、6か国協議の枠組みは拒否した」という。米国はこれまで、米朝に韓国、中国、ロシア、日本を加えた6か国協議でのみ交渉は可能だとして、米朝2国間協議を拒否している。

 リチャードソン知事は、過去に北朝鮮問題担当特使を務めた人物。会談は20日も行われる。(c)AFP



読売新聞
北朝鮮、米に直接対話要求…「6か国」復帰拒絶 
【ワシントン=黒瀬悦成】ビル・リチャードソン米ニューメキシコ州知事は19日、同州サンタフェで北朝鮮国連代表部の金明吉(キムミョンギル)公使ら同国外交官2人と会談した。

 同知事は会談後、米CNNテレビに出演し、北朝鮮が米国と核問題をめぐる直接対話を求めたことを明らかにした。

 オバマ政権は北朝鮮が6か国協議に復帰すべきだとの立場を維持しており、北朝鮮による米国人記者解放などの一連の「融和攻勢」にただちに応えるかは未知数だ。

 リチャードソン知事によると、北朝鮮は先に米国人記者2人を解放したことで「米国に貸しを作った」と認識しており、見返りにオバマ政権が2国間対話に方向転換すべきだと考えている。オバマ政権が記者解放を「あくまで人道問題で、核問題と絡めない」と強調したのと裏腹に、北朝鮮は記者2人を「取引材料」(同知事)と位置づけていたことが明確になった。

 6か国協議への復帰に関しては、「対北朝鮮制裁につながった」として拒絶。対話の相手としてはボズワース北朝鮮政策担当特別代表と会う意向があるという。

 同知事は20日も引き続き金公使らと会談し、結果をオバマ政権に報告する。
(2009年8月20日10時38分 読売新聞)



聯合ニュース 2009/08/20 09:56 KST
北朝鮮国連公使が米ニューメキシコ州知事と会談

【ワシントン19日聯合ニュース】北朝鮮の金明吉(キム・ミョンギル)国連代表部公使と米国のリチャードソン・ニューメキシコ州知事が同州サンタフェの知事公館で19日に会談した。州知事は会談後、記者団に対し、この会談は「米朝関係改善に向けた希望の信号」だと評価した。
 リチャードソン州知事は、CNNテレビに出演し「北朝鮮は米国との直接対話という新たなフォーマットを望んでいる」と明らかにした。6カ国協議内の直接対話と同様の折衷があり得るとしたが、「これは外交官らが交渉すべき問題だ」と述べた。MSNBCとのインタビューでも、北朝鮮は米国と対話する準備が整っていることが分かったとしながら、問題は6カ国協議内か2国間対話かということだと指摘している。彼らは6カ国協議は作動していないと考えており、6カ国協議に復帰することを望まず、対面対話を望んでいると伝えた。

 また、次の措置は米国政府がどのように対話を再開するかという決定だと指摘。北朝鮮は2人の米国籍記者を解放したことに対する相応の措置を望んでいるとも述べた。北朝鮮側はクリントン元大統領の訪朝を肯定的に語り、再び対話に関与することを望んでいるように見えたとし、金公使も対話の再開に大変肯定的な立場を示したと伝えた。

 この日、金公使はペク・チョンホ参事を伴いニューメキシコを訪れ、リチャードソン州知事と夕食をともにし、会談した。20日にも再生可能エネルギー問題などを話し合うため、短く会談する予定だという。会談は北朝鮮側の要請で実現したとされる。

 北朝鮮外交官は、ニューヨーク市半径25マイルより外に出る場合、米国務省の承認が必要となる。今回のニューメキシコ訪問も、この承認を経て行われた。

 一部では、北朝鮮がリチャードソン州知事を介し、ある種の対米メッセージ伝達を試みたのではとの分析も出ているが、国務省側はこれを切り捨てた。ケリー報道官は同日の定例会見で、「こうした類の旅行は日常的なこと」だとし、今回の承認が重要なものだとは考えていないと述べた。また、この訪問が必ずしも肯定的な信号だとは見ていないとし、州知事を通じたメッセージも存在しないと否定した。ホワイトハウスも、今回の会談は米国政府とは無関係だと強調している。

 一方、州知事側報道官は前日にこの会談の事実を発表しながら「州知事はどんな形であれ彼らと交渉は行わない。オバマ政権を代表するものでもない」と話している。





共同通信
北朝鮮「米国との対話用意ある」 ニューメキシコ州知事が声明
 【ワシントン共同】リチャードソン米ニューメキシコ州知事は19日、同州サンタフェで北朝鮮国連代表部の金明吉公使ら2人と会談した。同知事は会談後に声明を出し「北朝鮮側は核問題に関して米国と新たな対話の用意がある」とした上で「6カ国協議の枠組みではなく、明確に直接対話を求めている」と明らかにした。

 同知事の事務所によると、会談は北朝鮮側が要請。北朝鮮側が、過去に北朝鮮との交渉役で実績がありオバマ政権とも近い同知事に意向を伝えることで、あくまでも6カ国協議の継続を追求する米国に直接対話の実現を迫った格好だ。

 声明は「北朝鮮が望む直接対話の形で進めるか、米国が主張する6カ国協議の枠組みを活用した形式にするかが問題だ」と北朝鮮側の懸念を代弁。同知事は米テレビに、北朝鮮が米国人女性記者2人を解放したことで「米国に貸しをつくった」との認識で「見返りを求めている」と説明。一方で対話への「前提条件は付けなかった」とした。

 北朝鮮と独自のパイプを持つ同知事は「米国との直接対話に向けて良いシグナルを送っている」と北朝鮮の姿勢を評価。オバマ政権の交渉役ではないと説明しながらも「連絡役」として北朝鮮側の意向を米政府に伝えると述べた。

2009/08/20 10:08 【共同通信】