班目委員長らに寄付金 就任前 原子力業界が数百万円
2012年1月3日 朝刊
原発の設置許可申請などについて、安全審査のダブルチェックとして二次審査を担当する原子力安全委員会の五人の委員のうち、班目(まだらめ)春樹委員長と代谷(しろや)誠治委員が、就任前の三~四年間に、原子力関連企業や業界団体から三百十万~四百万円の寄付を受けていたことが二日、分かった。
安全委の下部組織の専門審査会で、非常勤で審査を担当する複数の委員も、審査対象企業などから寄付を受けていた。いずれも審査の中立性への影響はないとしている。
班目氏は二〇一〇年四月に東京大教授から安全委の委員長になった。同氏によると、〇九年までの四年間に三菱重工業から計四百万円の寄付を受けた。代谷氏によると、同氏は京都大教授だった〇九年までの三年間に、電力会社などでつくる「日本原子力産業協会」の支部から計三百十万円を受け取った。
いずれも研究奨励を目的に寄付する「奨学寄付金」。研究費や海外出張の旅費などに使ったという。
一方、核燃料製造の安全性などを審議する専門審査会の複数の委員も、取材に対し、同じ支部や審査対象の燃料加工会社から、年五十万~百万円近くを数年間受け取っていたと説明。審査会には数十人の委員がおり、寄付を受け取った場合は、その企業の申請に関する審査には加わらない仕組みという。
班目氏は「審査に影響ないと考えている。議事録なども全て公開し、納得できるかは国民の判断に委ねたい」と話した。
審議2時間で「妥当」判断 原子力安全委、学校基準で
福島第1原発事故で、文部科学省から小中学校などの屋外活動を制限する基準値への助言を求められた国の原子力安全委員会(班目春樹委員長)が、正式な委員会を招集せず、助言要請から約2時間後には「妥当だ」との助言をまとめ、回答していたことが30日、関係者の話で分かった。
委員会が開かれなかったため議事録も作られておらず、助言までに至る議論の内容が確認できないことも判明。審議の検証ができなくなった異例の事態に「国の政策を追認しただけだ」と批判の声が上がっている。
子どもに年間20ミリシーベルトの高い放射線量の被ばくを認めることになる今回の基準に対しては、内外の専門家から批判が続出。29日、内閣官房参与の小佐古敏荘・東大教授が辞任する一因ともなった。
関係者によると、文科省などが「年間の積算放射線量が20ミリシーベルトに達するかどうかを目安とし、毎時3・8マイクロシーベルトを学校での屋外活動の基準とする」との原案への助言を安全委に求めたのは19日午後2時ごろ。安全委側は正式な委員会を開かず「委員会内部で検討し」(関係者)、午後4時ごろに「妥当だ」と回答した。だが、議事録が残っていないため、安全委内部でどのような議論が行われたかは明らかでないという。
安全委事務局は事実を認めた上で「9日ごろに文科省から相談したいとの依頼があり、委員らが複数回議論し、その都度結果を文科省に口頭で連絡していた。(正式な検討時間の)妥当性については発言する立場にない」としている。
基準の撤回を求めている環境保護団体、FoE(地球の友)ジャパンの満田夏花さんは「独立した規制機関であるはずの安全委員会が、ほとんど議論もせずに国の政策を追認したことは明らかだ」と指摘。「子どもの健康を守るという重要な責務も、社会への説明責任もまったく果たしていない」と批判している。
2011/04/30 20:03 【共同通信】
学校再開の被曝量目安、安全委が撤回
2011年4月14日21時26分
原子力安全委員会は14日、前日の記者会見で学校再開の目安を「年間被曝(ひばく)量を成人の半分の10ミリシーベルト程度におさえる」と示したことについて、委員会の決定ではないとして撤回した。理由は、学校の安全基準は文部科学省が検討しており、それに影響を与えないため、としている。
前日、目安を示した代谷誠治委員は14日の会見で「委員会として10ミリが基準と決定したわけではない。うまく言葉が伝わらなかった」と述べた。文科省からの助言要請を待って、正式に委員会を開いて考え方を決めると話した。
学校の安全基準、年10ミリシーベルト程度に 原子力安全委
2011/4/13 22:11
国の原子力安全委員会は13日、文部科学省が策定する福島県内の学校における放射線量の安全基準について、年間被曝(ひばく)量が10ミリシーベルトを超えるかどうかを目安にすべきだとの見解をまとめた。政府が設定を決めた「計画的避難区域」の基準となる年20ミリシーベルトの約半分で、子供が登下校時などに放射性物質の影響を受ける点などを考慮した。
原子力安全委の代谷誠治委員は「子供が校庭で走ると土ぼこりを吸い込む可能性がある。少なくとも大人の半分を目指すべきだ」と述べ、文科省にも伝達したことを明らかにした。
原子力安全委がレベル7相当認識 保安委に見直し求めず
原子力安全委員会の代谷誠治委員は12日、経済産業省原子力安全・保安院が福島第1原発事故の深刻度を国際評価尺度(INES)の暫定評価で「レベル7」としたことについて、3月23日の時点でレベル7に相当する危険性があると認識していたが、これまでに暫定評価の見直しを保安院に求めなかったことを明らかにした。
代谷委員は記者会見で「尺度評価は保安院の役割だ。(安全委が評価見直しを)勧告しなければならないとは考えない」とし、原子力安全委は関与しないとの姿勢を強調。事故から1カ月経過してレベル7としたことも「遅くなったとは思わない。われわれの事故への対応は変わらない」と述べ「レベル7への格上げが遅れたのではないか」との批判に反論した。
東日本大震災:福島第1原発事故 「保安院から報告遅い」 安全委が苦言
深刻な事態に陥っている東京電力福島第1原発事故について、内閣府原子力安全委員会の代谷誠治委員は1日の会見で、「経済産業省原子力安全・保安院からデータが来るのが遅い。報道を見て『えっ』と思うことがたまにある」と述べ、政府内での情報共有が不十分との認識を示した。
安全委、福島第1の5、6号機「『廃炉』議論は乱暴」
2011/3/31 18:16