中国が空母「遼寧」を南シナ海に派遣しフィリピンやベトナムに圧力をかける
中国空母が南シナ海に初寄港 フィリピンに圧力 (11/29 19:54)
中国海軍は、軍事演習中の空母が南シナ海に臨む海南島の軍港に初めて停泊したと発表しました。領有権争いを繰り広げるフィリピンやベトナムへの圧力を強める構えです。
中国国営テレビは、中国初の空母「遼寧」が駆逐艦などを伴って海南島の三亜にある軍港の埠頭(ふとう)に停泊する様子を報じました。中国海軍のメディアは、29日午前に初めて停泊したとしたうえで、この軍港はさまざまな大型水上艦艇の停泊が可能で、空母用の軍港として使用できることが証明されたと伝えています。
山東省・青島に続き、南シナ海に臨む三亜に空母基地ができたことで遼寧の行動範囲は大きく広がり、南シナ海の領有権を争うフィリピンやベトナムへの圧力が強まることになります。
フィリピン、中国の空母「遼寧」南シナ海派遣を批判
2013/11/27 22:07
【マニラ=佐竹実】中国が空母「遼寧」を南シナ海に派遣したことを受け、フィリピン外務省は27日、同海域の「緊張を高める」と批判する声明を発表した。同省は「派遣は(南シナ海での武力行使や威嚇を禁じた)行動宣言に違反する。国連海洋法条約などの国際法を犯してはならない」と指摘した。
遼寧は26日に山東省青島を出港し、南シナ海に向かっている。同海域で軍事訓練をする計画。フィリピンと中国は南シナ海の領有権を巡って争っている。