防衛相「北の海も警戒」…中露の宗谷海峡通過で
小野寺防衛相は16日の記者会見で、中国とロシアの海軍艦艇が北海道の宗谷海峡を通過したことについて、「中国の戦闘艦(による通過)は初めてだし、動向を注視している。北の海域も警戒監視が必要だ」と述べ、警戒態勢に万全を期していく考えを示した。
防衛省の辰己昌良報道官は同日夕の記者会見で、「中国はわが国近海で、各種の監視活動を急速に拡大・活発化させている。今後も活動領域の拡大と活動のさらなる常態化を進めていくと考えている」と語った。
(2013年7月16日20時10分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20130716-OYT1T01058.htm
2013年7月14日18時43分
中国軍艦が宗谷海峡を初めて通過 ロシア軍艦16隻も
防衛省は14日、中国軍艦5隻が同日朝、日本海からオホーツク海に向けて宗谷海峡を初めて通過したと発表した。ロシア軍艦16隻も13日昼から夕にかけて、同海峡を同じ方向に航行。宗谷海峡は国際海峡のため、外国軍艦が通過しても国際法上の問題はない。
中国軍艦は駆逐艦とフリゲート艦、補給艦で、ロシア軍艦は巡洋艦や駆逐艦、海洋観測艦など。海上自衛隊の護衛艦とP3C哨戒機が確認した。ロシア軍の電子偵察機も14日、海峡付近の上空を通過して太平洋側に出たという。日本海ではロシア軍と中国軍の合同軍事演習が12日まであった。
中国軍艦は、今回の5隻を含む7隻が3日に対馬海峡を通って日本海に入っていた。このうち、2隻は13日に対馬海峡を抜けて東シナ海に出ていた。
http://www.asahi.com/international/update/0714/TKY201307140072.html
わが海軍が日米の海上封鎖を突破…今後は日本海に=中国報道
2013/07/16(火) 16:46
中国とロシアの海上合同軍事演習が数日前に幕を下ろしたが、中ロはそれぞれ異なる航路から宗谷海峡を通過し、西太平洋海域に向かった。中国網日本語版(チャイナネット)によれば、中国戦略研究院海洋研究センターの李傑首席アナリストは、「中国海軍が四海連動で日米の海上封鎖を突破した」と論じた。以下は同記事より。
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本来ならば、2カ国以上の国による海上軍事演習には非難されるべき点はないが、日本はまことしやかに国防白書の発表を急ぎ、世界各国に「中国脅威論」を宣伝し、さらには自ら金を出し米国の8機のF-16戦闘機を招待し、本国の8機のF-15と空の演習を実施した。これは「空対海」の立体図により、中ロの海上軍事演習に対応・けん制することを目的としている。
日本は近年、米国のアジア太平洋回帰戦略に全力で協力し、「安全保障ダイアモンド」、「列島線封鎖線」の構築に力を注いでいる。安倍首相は再任後、周辺諸国のベトナム、タイ、インドネシア、ミャンマー、モンゴルなどを訪問し、7月25日からはフィリピン、シンガポール、マレーシアの訪問を予定しており、フィリピンに「賭ける」ことをわざわざ表明している。その理由は簡単だ。フィリピンは、中国海軍が太平洋南部に出入りする際に通過する、重要な諸島を国土に収めているからだ。
今回の中ロ海軍の日本海における合同軍事演習により、中国海軍は日本海で初めて他国の海軍と合同演習を実施し、「四海連動」(南シナ海、東シナ海、黄海、日本海)の有益な戦略的試みを実施した。第一列島線内の4つの海域を、中国海軍は縦横無尽に通過できるようになった。これにより、「三海」(南シナ海、東シナ海、黄海)のみで活動を展開していた中国海軍の制約が取り払われ、通過できる海峡が大幅に増加した。
これまで中国海軍は宗谷海峡をほとんど通過したことがなく、津軽海峡を通過した回数も多くない。中国海軍は今後、正当に日本海に入ることになる。これは法律の規定に合致しており、中国の海へのルート(図們江)の安全も保障が必要だ。また日本海における中国のスムーズな海上貿易輸送ルート、漁業の安全も保障を必要としている。将来的に中国海軍は、長年にわたり通過を続けてきた宮古・大隈などの海峡を引き続き通過し太平洋に入るほかに、正当に対馬・宗谷・津軽海峡を通過し日本海・西太平洋に入れるようになった。
「四海連動」は日米の海上封鎖と制約を打破し、中国海軍の機動性を高める。中国海軍は他国の海軍との協力に、余裕を持って当たれるようになる。(編集担当:米原裕子)