2012.1.20 11:19
オウム真理教元幹部、平田信(まこと)容疑者(46)をかくまったとして逮捕された元信者、斎藤明美容疑者(49)が、15年前に大阪府へ逃げてきた理由について「教団の道場があったから」と供述していることが19日、捜査関係者への取材で分かった。平田容疑者らは教団との決別を強調しているが、警視庁は教団関係者から逃走支援を受けていなかったか調べている。
東京地検は、平成7年の東京・目黒公証役場事務長監禁致死事件をめぐり、20日に平田容疑者を逮捕監禁罪で起訴する方針。警視庁は後日、宗教学者の元自宅爆発事件の爆発物取締罰則違反容疑でも再逮捕する方針で、斎藤容疑者についても引き続き調べを続ける。
捜査関係者によると、斎藤容疑者は、潜伏先に大阪を選んだ理由を「教団の道場があったし、土地勘もあったから大阪に来た」などと供述。実際に大阪市淀川区などにはかつて、教団の道場があり、平田容疑者も事件前に出入りしていた。
大阪市内には現在も、オウムから分派した教団主流派「アレフ」と非主流派「ひかりの輪」が、ともに施設を持っている。警視庁は平田容疑者らが教団関係者と接触した可能性もあるとみて調べている。
また、東京・南千住で7年3月に発生した警察庁長官銃撃事件への関与が疑われていたことについて、平田容疑者が「事件当時、関西にいた」と、滝本太郎弁護士にアリバイを説明していることも分かった。