2号機の取水口付近で採取した海水の放射性ヨウ素の濃度が11日の130倍から大幅に低下
2号機取水口 濃度が大幅低下(6月13日 22:30更新)
東京電力福島第一原子力発電所周辺の環境調査で、12日、2号機の取水口付近で採取した海水の放射性ヨウ素の濃度は、国の基準の17倍と前の日の130倍から大幅に低下しました。
東京電力によりますと、福島第一原発の2号機の取水口付近で12日、採取した海水から▽放射性のヨウ素131が1cc当たり0.66ベクレル検出されました。
これは国の基準の17倍に当たる濃度で、11日の130倍から大幅に低下しました。
また、▽放射性のセシウム134は基準の6.7倍、▽セシウム137は基準の4.9倍で、いずれも調査を始めてから最も低くなりました。
ここは4月に、作業用の縦穴から高濃度の汚染水が流れ込んでいるのが見つかり、基準の750万倍のヨウ素131が検出された場所です。
また、5月に同じように汚染水が流れ出た3号機の取水口付近の海水の放射性物質の濃度も▽セシウム134が基準の22倍、▽セシウム137が基準の16倍と、いずれも前の日を下回りました。
一方、福島第一原発の沿岸と沖合の合わせて10か所で行った海水の調査では、5号機と6号機の放水口の北側およそ30メートル付近で、基準ちょうどの放射性セシウムが検出されましたが、ほかの9か所はいずれも基準以下でした。
東京電力は「海中の放射性物質の濃度は、全体として低下傾向で安定していて、新たな漏れはないと判断している。引き続き注意深く監視したい」としています。