ページ

2011/06/19

石原伸晃幹事長、菅首相退陣後に大連立を含む与野党の協力体制の構築に応じる可能性を強調

自民・石原幹事長 パーシャル連合、閣外協力、大連立…「考えないとにっちもさっちもいかない」
2011.6.19 13:50
 自民党の石原伸晃幹事長は19日午前、NHKの討論番組で、菅直人首相の退陣を前提に「衆参両院がねじれている状態は次の衆院選で(民主、自民両党の)どちらが多数を取っても変わらない。パーシャル(部分)連合、復興に対する部分協力、その一歩先が閣外協力、その一歩先が大連立がある。そういうことを真(しん)摯(し)に考えていかないとにっちもさっちもいかないことが絶えず起こる」と述べた。

 菅首相が退陣すれば、東日本大震災の復興を急ぐために、大連立を含む与野党の協力体制の構築に応じる可能性を強調したものだ。

 また、石原氏は都内で記者団に対し、22日に会期末を迎える会期延長を容認する条件として「政治空白、政治混乱を招いているのは首相の言動、行動によるところが一番大きい」と述べ、首相が退陣時期を表明する必要があるとの考えを示した。




2011年6月4日

枝野官房長官:首相退陣「早期」示唆 自民・石原氏、新体制と「大連立も」
 枝野幸男官房長官は4日午前のテレビ東京の番組で、菅直人首相の退陣時期について「そう遠くない時期に若い世代に引き継ぎたい、という思いははっきりしている。何月何日、とは言えないが、そんなに長く居座る気持ちは首相にはまったくないと思っている」と述べた。首相が早期退陣を否定し、与野党から「居座り」と反発が広がる状況を収拾するため、退陣時期の目安を示す必要があると判断したとみられる。

 また、首相が福島第1原発について「冷温停止の状態になることが一定のめどだ」と語ったことに関し、枝野氏は「同じ『めど』という言葉を使い、代議士会での発言と混同されている」と指摘し、退陣時期とは関連しないとの見方を示した。

 枝野氏は番組後、記者団の質問に答え、9月の米国での日米首脳会談について「(首相は)出るとも出ないとも言っていない」と述べるにとどめた。首相と鳩山由紀夫前首相との間での認識の食い違いに関しては番組内で「国民の皆さんに今の政治の状況は本当に申し訳ない」と語った。

 一方、自民党の石原伸晃幹事長は4日午前、BS朝日の番組で、「長くても7月、できれば6月に辞めてもらいたい。6月の頭に辞めると言って、1カ月レームダックの首相でいると物事が進まない」と菅首相の早期辞任を要求した。そのうえで「(民主、自民両党の)大連立と閣外協力の二つがある。新しい信頼できる仲間でやりたい」と述べ、首相が退陣すれば与野党の協力体制は進むとの見通しを示した。【田中成之、念佛明奈】

毎日新聞 2011年6月4日 東京夕刊





首相退陣視野に…民主・自民のあのコンビが夜の会談
2011.6.5 01:21
 菅直人首相が8月までに退陣する意向を固めたことを受け、仙谷由人官房副長官と自民党の大島理森副総裁が4日夜、都内のホテルで会談した。仙谷氏は首相退陣を見据え、自民党が反対する特例公債法の早期成立への協力を求めたとみられる。自民党は引き続き、首相の「6月退陣」を求める一方、首相退陣後の新政権との連携も模索する。

 石原伸晃幹事長は4日、富山市での講演で「衆院選がやれない以上、今の枠組みで政治を進めなければならない。年内や春までなど、期限を区切って協力して国難に立ち向かうべきだ」と強調。期間と目的を明示した上で新政権と連携する用意があることを表明した。連携のあり方については「自民党から閣僚が入る『大連立』と言うのもいいし、閣外から協力する形でもいい」と語った。

 石原氏や谷垣禎一総裁ら執行部は、子ども手当など「バラマキ4K」政策の見直しに加え、菅首相退陣が民主党との連携の大前提としてきた。派閥領袖も「目的限定、期間限定で新しい政治の形を組んで復興を達成しなければいけない」(麻生太郎元首相)と前向きだ。

 ただ、党内には首相の退陣意向を「また嘘では」と疑問視する声があるほか、4K政策の見直しをめぐって民主党内がまとまるかどうかは不透明なことから「しばらくは政権内の動きを見極める必要がある」(谷垣氏周辺)との慎重論もある。







“大連立”巡り与野党が論議
6月5日 12時15分
NHKの「日曜討論」で、民主党の岡田幹事長が、菅総理大臣の退陣後の政権の枠組みについて、震災復興などを円滑に進めるためにも期限とテーマを決めて自民党などとのいわゆる「大連立」を実現したいという考えを示したのに対し、自民党の石原幹事長は、衆議院の解散・総選挙の時期などが明確になれば、閣外協力も含め前向きに検討できるという考えを示しました。

この中で民主党の岡田幹事長は、菅総理大臣の退陣時期について「今年度の第2次補正予算案の議論に野党にも参加してもらって一緒に作り上げてもらい、そして、めどがつけば、当然辞める。いつ辞めるか言えば、レームダックになるので、あとは菅総理大臣が決めることだ。それが多くの人の思いとかけ離れたことになれば、幹事長として責任をもって『辞めてください』と言う」と述べました。

そのうえで岡田氏は、今後の政権運営について「まずは震災復興だけでも一緒にやってほしい。その先、与野党のねじれのなかで、物事をしっかり決めていくために、大連立というべきか、各党が協力していくような体制を作っていくことをぜひ目指したい。大連立は異例のことなので、いつまでも続くということではないが、テーマと期限を決めてやっていく」と述べ、期限とテーマを決めて自民党などとのいわゆる「大連立」を実現したいという考えを示しました。

国民新党の下地幹事長は「野党との関係をこれまで以上に丁寧にやっていかなければならないが、大連立は違う。岡田幹事長が大連立ということばを言うこと自体が問題だ。本当にするのであれば、衆議院を解散して選挙で問わなければならない」と述べました。

自民党の石原幹事長は「内閣は死に体になっている。一日も早く新しい体制を作ることが唯一の解決策であり、菅総理大臣の退陣の時期は月内だ」と述べました。そのうえで石原幹事長は、民主党と自民党の「大連立政権」について「参議院における『ねじれ』の状況は、衆議院選挙をやっても変わらない。震災からの復興に当たるこれからの数か月、何か月間は助走期間になる。そのときに与野党の信頼関係を築いたうえで、衆議院の解散・総選挙を行い、国民に信を問い、さらに新しい信頼できる枠組みを作って問題を克服していくべきだ」と述べ、衆議院の解散・総選挙の時期などが明確になれば、閣外協力も含め前向きに検討できるという考えを示しました。

公明党の井上幹事長は「大連立は『言うは易し、行うは難し』で、社会保障などの喫緊の課題を協議する国会としての在り方を模索していくべきだ。震災対応は、政権がどうあろうとも全面的に協力する姿勢は変わらず、政策判断を中心にやっていきたい」と述べました。

みんなの党の江田幹事長は「大連立ということを簡単に言う人もいるが、連立政権になると、震災からの復旧・復興だけではなく、外交・安全保障、社会保障、経済政策を一致させないといけない」と述べました。

共産党の市田書記局長は「『国難だから何でも挙国一致で』というのでは、大政翼賛会的になる。被災者の救援とか当面の原発危機の収束などでは、党派を超えて力を発揮すべきだが、対立する点は堂々と議論を戦わせていくべきだ」と述べました。

社民党の重野幹事長は「復興基本法案の成立と、それを具体化するための第2次補正予算案をやり上げねばならない。その過程の国会論戦を国民は重大な関心で見ている。国会の停滞は許されず、与野党が一致して国民の期待に応えるべきだ」と述べました。

たちあがれ日本の園田幹事長は「連立であろうと、単なる与野党協議であろうと、震災対応のほか、税と社会保障の一体改革や日本経済全体の復興計画などについての共通認識を与野党で短い間に作ることができるかどうかだ」と述べました。