2011年6月21日20時20分
フランスで静岡の茶から欧州連合(EU)の基準を超える放射性物質が検出された問題で、静岡県は21日、基準を超えた茶が「御前崎市の業者が製造した玄米茶」とした前日の発表を訂正し、「同じ業者が製造した緑茶」だったと発表した。農林水産省から同日、誤って情報を伝えたと県に連絡があったという。
同県経済産業部によると、EUの基準(1キロ当たり500ベクレル)の2倍にあたる1038ベクレルの放射性セシウムが検出されたのは、計135キロの緑茶。県内の他の茶商工業者から御前崎市の業者が一番茶の荒茶を購入し、製茶に加工したという。
県は、同じ緑茶の在庫1キロを御前崎市の業者から回収し、22日に厚生労働省横浜検疫所で検査する。当初、基準を超えたとされた玄米茶は同検疫所での検査の結果、製茶で1キロ当たり66ベクレルだった。
県によると、訂正情報は21日昼ごろに農水省から県にメールで伝えられた。誤った理由は触れられていなかったという。(後藤遼太)
「玄米茶」ではなく「新茶」と県が訂正(静岡県)
フランスに輸出した静岡産のお茶から規制値を超える放射性セシウムが検出されたとされる問題で、県は21日、規制値を超えたお茶が「玄米茶」ではなく輸出した業者が扱っていた県内産の「新茶」だったと発表した。この問題は6月17日、フランス政府が静岡県産として輸入した茶葉から規制値を超える1キロあたり1038ベクレルの放射性セシウムを検出したと発表したもの。これについて県は20日、このお茶が御前崎市の業者が製造、輸出した「玄米茶」だったことを、農水省などを通じて確認したと発表していた。
しかし21日の会見で、県はこのお茶は同じ御前崎市の業者が輸出していた県内産の「新茶」であったと訂正した。訂正の理由について、県は農林水産省からの連絡の内容に誤りがあったためとしている。またこの新茶は業者が仕入れた県内産の3種類の荒茶から作られた製茶で、県では検査に回し22日に結果を発表すると話している。