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2011/05/09

山本課長は「防波壁などの有効性が確認できたら運転再開の条件は整う」と述べるにとどまりました。

御前崎市長 国の対応に不満
5月9日 17時16分
 経済産業省の原子力安全・保安院の担当者が、中部電力の浜岡原子力発電所のある静岡県御前崎市を訪れ、国が運転停止を要請したことや運転再開の条件について説明しました。これに対し、御前崎市の石原茂雄市長は「地元には事前に説明が欲しかった」と国の対応に不満を述べました。

9日、原子力安全・保安院の山本哲也原子力発電検査課長ら3人が静岡県御前崎市を訪れ、石原市長に対して、福島の事故を受けて中部電力がまとめた浜岡原発の津波対策について、国は適切だと考えていることを伝えました。

そのうえで、山本課長は、津波対策の防波壁の建設には2年以上かかることから、東海地震が想定されるなか、国として対策が十分実施されるまで浜岡原発の運転停止を中部電力に要請することになったと説明しました。

これに対して、石原市長は「地元には事前に説明が欲しかった」と批判したうえで、防波壁が完成すれば国が責任を持って運転再開させるのかただしました。

これについて、山本課長は「防波壁などの有効性が確認できたら運転再開の条件は整う」と述べるにとどまりました。

会談後、石原市長は記者団に対して、「浜岡原発の運転再開について国が責任を取るという踏み込んだ発言をしてほしかった」と述べました。さらに、8日夜、海江田経済産業大臣から電話があったことを明らかにし、「原発に関する国の交付金はこれまでどおり支給したいという説明を受けた」と述べました。