2011年 03月 23日 18:28 JST
[23日 ロイター] 米食品医薬品局(FDA)は22日、東日本大震災で被災した原子力発電所のある福島、茨城、栃木、群馬の4県で生産された牛乳および生鮮食品の輸入を差し止める方針を明らかにした。原発問題を受けた日本からの食品輸入差し止めは、これが初めて。
世界銀行のデータによると、日本の輸出に占める食品の割合は1%。(関連グラフ:link.reuters.com/kar68r)
以下は、3月23日現在の各国の対応状況。
◎米国:
福島、茨城、栃木、群馬の4県で生産されたすべての牛乳、乳製品、果物および野菜の輸入差し止め。
◎中国:
放射線物質に汚染されていないか監視。
◎香港:
3月12日以降、日本から輸入されたすべての生鮮食品を対象に放射線ヨウ素とセシウムの濃度を検査。
◎マレーシア:
日本からの委託販売品すべてを検査。保健省は日々、状況を監視しているが、現在のところ差し止め措置は予定せず。
◎フィリピン:
輸入差し止め勧告はしていないが、無作為な放射性物質検査を継続。
◎シンガポール:
農産品関係当局によると、放射性物質検査を実施。
◎韓国:
生鮮食料品、乾物、加工食品の放射線物質検査は実施中。
食品医薬品安全庁は23日、現段階で差し止め措置を講じる方針はないと表明。
その後、同庁当局者が、福島、茨城、栃木、群馬の4県で生産された食品の輸入禁止を「前向きに」検討していることを明らかに。
◎台湾:
漁業監督当局、域内漁船に日本の海域で漁をしないよう勧告。日本海域から帰港した漁船が捕獲した魚介類すべてを検査し、基準を超える放射性物質が検出されれば処分する方針。
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