28.03.2011, 20:30
福島第1原発の周辺土壌およびその周辺海域では、放射線量の数値が著しく上昇している。
日本の枝野幸男官房長官は会見で、福島第1原発2号機のタービン建屋のたまり水について、「溶融した燃料と接触した格納容器内の水が何らかの経路で直接流出したものと推定される」と述べた。東京電力は、2号機の炉心溶解の可能性については「判断材料が乏しいため、断定できない」との見方を示した。 原子力安全委員会は、2号機タービン建屋のたまり水について、 原子炉圧力容器が破損し、水が漏れた可能性があるとの見方を示した。
クラチャトフ名称学術発展研究所のアンドレイ・ガガリンスキー所長は、次のような見解を示している。
-福島第1原発では炉心の溶解があったと見ている。少なくとも、6機ある原子炉のうち1機ではすでに溶解が起こったと考えている。すでに格納容器の密閉性は失われた可能性がある。現場の状況はそのような順番で進むものだからだ。
問題は、今後どのように状況が展開していくかだ。福島第1原発の状況はすでにパニックを呼んだ。
原発付近で採取された海水から規制値の1000倍を超える濃度の放射線物質が検出され、原発の放水口から300メートルの地点で高濃度のヨウ素が検出されたとの情報が伝えられた。 米国北部マサチューセッツ州でも、雨水から微量の放射線物質が検出された。福島第1原発での事故による影響と見られている。パニックを解消するには十分な情報開示が必要だ。
日本の隣国ロシアは、原発事故が発生した後、放射線観測を直ちに強化した。現在、ロシアの放射線量は基準値にある。情報はインターネット上でオンラインで掲載されている。
http://japanese.ruvr.ru/2011/03/28/48103540.html
「炉心損傷の証拠、検出には驚かず」沢田東工大助教
2011/3/29 1:49
沢田哲生・東京工業大助教の話 プルトニウムはウランが原子炉内で核分裂反応を起こしたときにできる。圧力容器内で露出して空だき状態になった燃料棒が崩壊熱で高温になり溶けた。そのときにプルトニウムが気化し、発生した微粒子が大気中に漏れ出たのだろう。炉心が損傷した証拠だ。しかし、いずれ検出されると予想していたので驚きはない。
1、3号機で水素爆発が起きたときに、プールにあった使用済み核燃料が爆風で破損し、微粒子になって飛ばされた可能性もある。発電所の敷地内とはいえ、それなりに離れた場所で検出されたため可能性は低い。