【ニューヨーク共同】米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は15日、イランのウラン濃縮施設の遠心分離機制御システムに感染したコンピューターウイルス「スタックスネット3 件」は、イランの核開発を遅らせるために米国とイスラエルが共同開発した可能性が極めて高いと報じた。複数の当局者らの話としている。
ウイルス感染により、イランの核開発は実際に2~3年遅れたとみられている。
同紙によると、米国ではブッシュ前大統領が退任直前、イラン中部ナタンズの核施設の制御システム妨害計画を承認し、オバマ大統領が計画を加速させた。遠心分離機の回転制御などに使われるドイツ電機大手シーメンスのコンピューターソフトの脆弱性について研究を重ねたとみられる。
2011/01/16 17:23 【共同通信】
イラン核施設感染のウイルス、米など共同開発?
【アトランタ=山口香子】昨年秋に明らかになったイラン・ナタンツのウラン濃縮施設に対するサイバー攻撃について、16日の米紙ニューヨーク・タイムズは、米国とイスラエルが共同開発したウイルスによるものだった可能性があると報じた。
このウイルスは「スタックスネット」と呼ばれ、イスラエル南部にある核施設にナタンツのウラン濃縮施設と同様の設備を造って、効果が試されていたという。
ウイルス感染により、イランが保有するウラン濃縮用遠心分離器全体の5分の1が使用停止になったとされる。
(2011年1月17日12時25分 読売新聞)